2019年1月18日(金)
統計不正 問題が拡大
不適切手法 2015年削除
厚労省隠蔽 可能性強まる
厚生労働省が誤った手法で毎月勤労統計調査を行っていた問題で、同省の担当部署が、調査の手引書に記載していた不適切な手法についての表現を2015年に削除していたことが、17日分かりました。手引書は不正調査が始まった04年から存在しており、問題とならないよう隠蔽(いんぺい)した可能性が強まりました。
根本匠厚労相は17日、記者団の取材に応じ、「削除されたという事実は確認した」と認めました。一方、衆院厚生労働委員会は理事懇談会を開き、通常国会召集前の閉会中審査を行うことで一致。今後、日程を調整します。
厚労省によると、手引書は「事務取扱要領」と呼ばれるもので、毎月勤労統計の調査手法などを詳しく記載。04年の手引書には「全数調査をしなくても統計の精度は確保できる」といった趣旨の表現がありました。これが15年版では削除されていたといいます。