2019年1月6日(日)
北海道地震から4カ月
土砂の撤去早く
はたやま氏ら 3町被災者の要望聞く
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北海道地震から6日で4カ月を迎えます。日本共産党北海道地震対策本部の、はたやま和也事務局長(前衆院議員)は5日、甚大な被害が出た厚真(あつま)、むかわ、安平(あびら)3町を訪れ、被災者の状況と要望を聞いて回りました。松橋ちはる道議予定候補が同行しました。
震度7を記録した厚真町で36人が亡くなったのをはじめ、全道では43人の犠牲が出た北海道地震。住居の被害は全壊460戸、半壊1563戸、一部損壊は1万2420戸に及びました。
茶色に変色した稲穂が雪の中から顔をのぞかせる同町。伊藤富志夫町議の案内で11度目の訪問です。
畜産農家の池川勝利さん(61)は「田んぼ一枚でいいから早く土砂を撤去してほしい。牛を飼っても放牧できない」と訴えます。
水田6ヘクタールに和牛100頭を飼って生計を立てていました。地震で田んぼの半分と水路に土砂が流入。三つの牛舎のうち、崩れた二つを取り壊しました。
「水路の土砂撤去は今年から、農地の土砂撤去は来年から」といわれています。「2、3年は作付けがだめでしょう。牛舎を建て替えると、4000万円はかかるのに補助が少ない。牛舎が少なくてすむ子牛の販売にするつもりです」
震災直後、粗大ごみの集積所になっていたパークゴルフ場は、日本で初めてとなる通路でつながれた福祉仮設住宅が立っています。社会福祉法人北海道厚真福祉会の亀山信夫常務理事が出迎え、高齢者や障害者108人が入居する部屋や、バリアフリー化されたトイレを視察しました。「1月中旬から入居できます」と亀山さん。
むかわ町では、北村修、大松紀美子両町議と行動しました。
賃貸の住宅が半壊し中古住宅を購入した男性(56)とその妻(53)。町や国からの義援金や住居解体に必要な生活再建支援金を使い、猫たちを連れていける中古住宅を500万円で探しだしたといいます。
話を聞いたはたやま氏は「新築住宅の購入とともに、中古住宅の購入は大切です。震災で町を去る人がいますが、中古購入は空き家にならずに済みますね」と話しました。
安平町では、大規模半壊で理髪店兼住居に住めなくなり、避難所から昨年11月に仮設住宅に入居した女性(65)に話を聞きました。
三浦恵美子町議の「仮設住宅は寒いですか」との問いに「暖かいです」と笑顔で答える三宅さん。「商売を再開したくても支援は貸し付けだけで、返済のめどが立たない。それが不安で、再開しようか、悩んでいます」
はたやま氏は「被災地復興の希望と道筋がつくまで何度でも国や道に要請していきます」と約束しました。(伊藤佑亮)