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2019年1月4日(金)

独 再生エネ 電力消費40%超

「転換」計画が着々

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(写真)独ブランデンブルク州の風力発電所=2013年(片岡正明撮影)

 原発から再生可能エネルギーへと転換が進むドイツで、風力や太陽光など再生可能エネルギーが初めて年間電力総消費量の40%を超えたことが明らかになりました。独フラウンホーファー研究機構が2日に推計値を発表しました。

 ドイツで2018年に消費された再生可能エネルギー電力は2190億キロワット時で、全電力消費量5426億キロワット時に占める割合は40・4%となり、17年の再生可能エネルギー消費量から4・3%の増となりました。同国の再生可能エネルギーは1990年の197億キロワット時から、11倍以上になりました。

 再生可能エネルギーの中では、太陽光発電が前年から16%伸び458億キロワット時、風力発電も5・4%の増で1114億キロワット時となりました。バイオマスと水力はやや減少し、それぞれ448億キロワット時、170億キロワット時。

 一方、電源種別で最も多いのが褐炭(低品位の石炭)による発電で1317億キロワット時。昨年12月に採掘をやめた石炭によるものが757億キロワット時、原発が721億キロワット時などとなっています。

 ドイツのメルケル政権は11年に、22年末までに原発の全炉の運転を停止し、再生可能エネルギーを将来のエネルギー供給の柱と位置づける「エネルギー転換」計画を作成。30年までに再生可能エネルギーの消費割合を65%にする目標を掲げています。

 フラウンホーファー研究機構のブルーノ・ブルガー教授は、独誌『シュピーゲル』に、「再生可能エネルギーの割合は上がっては来ているが、30年の目標を達成するには十分ではない」とコメントしました。(片岡正明)


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