2018年12月31日(月)
2018 職場のたたかい
理化学研究所 無期転換逃れ 雇い止め撤回させた
2018年、職場のたたかいで勝ち取った成果を本紙の報道で振り返りました。労働者と労働組合が力を合わせて雇い止めを撤回させ、長時間労働の是正や均等待遇の実現に向けた運動を前進させています。
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政府と法人動かす
独立行政法人・理化学研究所が非常勤職員の無期転換逃れのため脱法的に雇い止め通告した問題は2月に雇い止めを撤回。労働組合のたたかいと日本共産党の田村智子参院議員の国会論戦で政府・法人を動かした成果です。
日本貿易振興機構(JETRO)でも非常勤職員が声をあげ、田村参院議員の国会質問で経産相が是正表明。雇い止めを撤回させ、無期雇用に転換されました。
高裁でも格差是正
日本郵便の期間雇用社員が正社員との格差是正を求めた訴訟は、大阪地裁が2月、違法な格差と認めた手当の差額全額の支払いを命令。東京高裁も12月、差額全額の支払いを認めました。正社員と期間雇用社員が団結した勝利で、均等待遇のたたかいを後押しする内容です。
過労防ぐ休息保障
グリーンディスプレイ正社員の男性が過重労働による睡眠不足で帰宅途中に事故死した事件は横浜地裁で和解。勤務終了から次の勤務まで11時間以上あける「勤務間インターバル」が就業規則に盛り込まれました。
争議早期解決迫る
日産自動車から「派遣・非正規切り」された労働者と団体交渉に応じないのは不当労働行為だとして神奈川県労働委員会が2月に救済命令。カルロス・ゴーン前会長の巨額報酬隠しでリストラの不当性が際立っており、争議の早期解決が求められています。
国と企業責任認定
アスベスト被害にあった労働者らが国と建材メーカーに損害賠償を求めた訴訟は、各地で国と企業の賠償責任を認める判決が相次ぎました。速やかな全面解決が迫られています。