2018年12月27日(木)
外国人労働者 雇用の調整弁 防げず
野党合同ヒアリングで追及
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新たな在留資格「特定技能」による外国人労働者の受け入れ拡大にむけて政府が閣議決定した基本方針と分野別運用方針、外国人の受け入れ・共生のための総合的対応策について、野党は26日、国会内で合同ヒアリングを行いました。野党は、総合対策で地方自治体の負担がどうなるか、農業、漁業分野で派遣形態を認めている問題についてただしました。
日本共産党の藤野保史衆院議員は、総合政策の中には予算が明示されていないものがあり、「地方予算負担もあるか」と問うと担当者は地方自治体への支援を盛り込んでいないものがあることを認めました。国民民主党の原口一博国対委員長は「地方へどこまで負担させるのか。出してください」と要求しました。
藤野氏は、運用方針で、農業、漁業分野で派遣形態での受け入れを認めていることについて、派遣会社に雇用されている外国人労働者が、1年で約3000人も解雇されているシャープ亀山工場(三重県)での調査に触れて「派遣会社が、ビジネスとして(外国人労働者を)食い物にし、雇用の調整弁としている。仕組みとして派遣労働が入ってくるのは大問題だ」「基本方針や分野別運用方針には、どのように防ぐのかがまったく書かれていない」と批判しました。