2018年12月24日(月)
競争漬けの学校窮屈
教育研究交流集会 2日目
子どもの人権・支援を語る
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京都
民主教育研究所と京都教育センターが京都市で開催した「第27回全国教育研究交流集会in京都」の2日目の23日は、テーマ別に11の分科会が開かれました。
「『支配』に対抗する生活指導と子ども支援」の分科会には、小中高校の現役教員や元教員、これから教員になる大学院生が参加し、教育の管理統制が強まる中、さまざまな困難を抱える子どもたちの人権を守り、しっかりと支援することを話しあいました。
埼玉大学の馬場久志教授が基調提案で、子どもたちの問題行動を機械的に罰するゼロトレランス(寛容ゼロ)と、行動を細かく規定する教育のスタンダード化が進み、学校が競争漬けのとても窮屈な場所になっていると指摘。「スタンダード化が進めば、子どもたちも教師も規則や学業について『決まりだから』と指示や物事に疑問を持たなくなるかもしれない。ゼロトレランスと合わされば、スタンダードを守れない人が教育の場から排除されかねない。その結果、自分の意見を言わない子どもたちをつくる恐れがあります」と説明しました。
中学校の国語の教師をしている女性(32)=京都市=は、不登校の状態にあった女子生徒が登校できるようになるまでの2年間の実践を語りました。「彼女の一番の友達を中心に、小集団で彼女が安心して自分を表現できる場所を確保しました。合唱コンクールや体育祭などの行事を通じて、『自分は自分であっていい』と自己を励まし肯定する力を育む努力をしました」と語りました。