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2018年12月21日(金)

生存権壊す兵器購入

社会保障や教育優先に

研究者らの声明広がる

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(写真)記者会見で声明を発表する申氏(右)と徳岡氏=20日、東京都内

 安倍政権による過去最大規模の軍事費と米国製兵器の大量購入は「憲法と国際人権法に違反する」と、全国の研究者と法曹家による「防衛費の膨大な増加に抗議し、教育と社会保障への優先的な公的支出を求める声明」が、賛同者が209人(20日現在)となるなど急速に広がっています。

 発起人の国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ理事長の申惠丰(シンヘボン)青山学院大学教授(国際人権法学)と弁護士の徳岡宏一朗氏が20日、日本外国特派員協会で会見し、同声明の趣旨を説明しました。

 声明では、安倍政権が生活保護や年金をはじめ、福祉予算を削減するもとで貧困が広がるなか、トランプ政権の要請で対日貿易赤字を解消する一助で米国製兵器を購入していると批判。「国民の生存権よりも同盟国からの兵器購入を優先するような財政運営は根本的に間違っている」と早急な是正を求めています。

 会見で申氏は「際限のない軍拡は、近隣国の警戒感を高める。憲法9条や武力の威嚇を禁じ平和的解決を旨とする現代の国際法に反する」と指摘。徳岡氏は「消費税増税の中止や法人税増税、大企業の内部留保への課税も考えるべきだ」と話しました。

 呼びかけ人は、谷口真由美・大阪国際大学准教授や浜矩子・同志社大学教授ほか18人。賛同者には益川敏英・京都大学名誉教授、上野千鶴子・東京大学名誉教授、間宮陽介・青山学院大学特任教授、加藤節・成蹊大学名誉教授、伊藤真・弁護士らが名を連ねています。

 今後は研究者と法曹家の賛同を500人まで広げて政府要請を実施した後に、市民向けのインターネット署名を開始する予定です。


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