2018年12月12日(水)
日銀制度 投機に悪用
大門氏「異次元緩和やめよ」
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日本共産党の大門実紀史議員は6日の参院財政金融委員会で「異次元の金融緩和」中止を要求し、国債投機に日銀の制度が悪用されている問題を取り上げました。
大門氏は、日銀の「異次元の金融緩和」を中止し、正常化の道を探るべきだと提起。そのために▽物価目標2%を取り下げること▽国債保有を減らす方向を明確に打ち出すこと▽投機筋の「空売り」などを防ぐ手だてをとること―などが必要だと主張しました。
大門氏は7月末の日銀の政策決定会合にむけ、金利上昇を抑制するために実施された日銀の国債買い入れに1・6兆円もの応札があり、金利が乱高下したと紹介。
背景に、金融緩和による金利低下(国債価格上昇)の中で、政府から国債を安く買い入れ、日銀に高く売却して差益を得る「日銀トレード」と呼ばれる大手金融機関の取引があったと指摘。今回の国債金利上昇・価格下落では、「一時的かつ補完的に貸し出す」日銀の国債補完供給制度が悪用された実態を示し「価格下落を仕掛ける投機筋と日銀の駆け引きを日銀が貸した国債が支える滑稽な構図だ」と批判しました。
黒田東彦日銀総裁は「制度を前提とした国債買い入れへの応払は受け入れられない」と答弁しました。