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2018年12月12日(水)

技能実習生 ねつ造は国会否定

BS番組 辰巳氏が政府批判

 日本共産党の辰巳孝太郎参院議員は10日夜のBS―TBS番組「報道1930」で、改定出入国管理法や外国人技能実習制度の問題について各党若手議員と討論しました。

 司会の松原耕二氏は、外国人労働者導入拡大は国の形を変える重大案件なのに審議時間が短く、政府が不正確なデータを出すなど国会のあり方が問われると提起。自民党の石崎徹衆院議員は、法案提出前に「党内の部会などで関係者からしっかり意見を聞いてきた」と弁解しました。

 辰巳氏は、「議論したら切りがない。いくらでも問題が出てくる」との平沢勝栄・衆院法務委与党筆頭理事の発言を示し、「いままで与党は“審議は尽くされた”から採決すると言ってきたが、今回は“議論したら問題ばかり出るから採決してしまえ”というのだから、議会制民主主義を否定する暴挙だ」と厳しく批判しました。

 白須賀貴樹内閣府政務官(自民)は、改定法による新制度は「働き方改革」とつながっており、「外国人労働者も守られる」と発言。辰巳氏は、野党議員が書き写した失踪技能実習生の「聴取票」全2870枚で、最低賃金以下は22人との政府説明は崩れ、実際は7割の約2000人が最賃以下で、パワハラなども明らかになったと指摘。実習制度と新制度は「“地続き”だ」との指摘に「新たな制度だ」と繰り返す政府のごまかしも示し、今後も残る技能実習生にも最賃を保障すべきだと主張しました。

 コメンテーターの堤伸輔氏は官僚が政府の方向性に無理やり合わせた「忖度(そんたく)データ」だとの見方を示し、石崎氏は官僚の質の低下に責任を転嫁しました。与野党は歩み寄れるかとの問いに、辰巳氏は、改ざんやねつ造、隠ぺいは立法府軽視、民主主義の根幹を掘り崩す重大事態だと強調。「『国会改革』というなら、まず出すべきものは出し、ねつ造、隠ぺい、改ざんはするなということからやってもらわないと、歩み寄りも何もない」と述べました。


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