2018年12月8日(土)
核燃サイクル合理性ない
衆院原子力特委 藤野議員に専門家
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衆院原子力問題調査特別委員会は7日、専門的見地から助言を得るための「アドバイザリー・ボード」(会長=黒川清・元東京電力福島第1原発事故の国会事故調査委員長)を開きました。
アドバイザリー・ボードは、国会事故調の国会に対する提言に基づき、特別委の助言機関として昨年国会に設置され、7人の会員から構成されます。
鈴木達治郎・長崎大学核兵器廃絶研究センター長は、政府の使用済み核燃料を全量再処理する核燃料サイクル政策の合理性が乏しいと批判しました。日本共産党の藤野保史議員は、放射性廃棄物の問題など原子力の重要課題について福島原発事故後も「先送りを繰り返していることについてどう思うか」と質問。鈴木氏は「決めていないように見えて実は過去の決定をずっと引きずっている。これを変えない限りはずっと決定が続く。とんでもない」と話しました。
また、鈴木氏は、使用済み核燃料の問題を解決するためには、原子力のほかに、倫理や安全保障、地方自治などの専門的な検討が必要だとしたうえで「その場が日本にはない。そういう場をつくるべきだ。国会で縦割りを超えた委員会をつくれるのではないか、というのが私の希望」と述べました。