2018年12月1日(土)
即位日の休日は賛成だが違憲の儀式の日の休日は反対
笠井政策委員長が表明
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日本共産党の笠井亮政策委員長は30日、国会内の記者会見で、来年5月1日の新天皇即位の日と「即位礼正殿の儀」が行われる10月22日を休日とする法案に日本共産党は反対したと述べ、その理由は「天皇が退位し、新天皇が即位する。その日を休日にするのは賛成だが、違憲の儀式の日を休日にすることには反対ということだ」と説明しました。
笠井氏は、「即位の礼」として来年5月1日に「剣璽(けんじ)等承継の儀」と「即位後朝見の儀」を、10月22日に「即位礼正殿の儀」などを行って「これらの儀式を国事行為である国の儀式にすることに反対だということだ」と説明しました。
笠井氏は、この間、日本共産党が、「代替わり」の進め方や儀式などについては、憲法の国民主権と政教分離の原則にのっとって国民の代表である国会のすべての政党・会派の意見を反映して国民的な議論による合意を形成して行うべきだと政府や衆参議長に申し入れてきたことを指摘。ところが、政府は4月の閣議で一方的に一連の儀式を決定したと述べました。
その上で、「これらの儀式は戦前の登極令を参考にしたものだと政府は答弁しているが、登極令は明治憲法下の天皇主権、国家神道の下での代替わりの儀式を定めたもので現行憲法が制定された時に廃止された。その登極令を踏襲したのは、日本国憲法に照らして重大な問題だ」と強調しました。
笠井氏は、「現行憲法は天皇主権を否定して国民主権の原則を確立し、天皇の地位を主権の存する国民の総意に基づくと規定した。登極令を踏襲した儀式が日本国憲法の国民主権と政教分離の原則に相いれないのは明らかで、このような儀式を行う日を休日とするのには同意できない」と語りました。