2018年11月23日(金)
理研 無期転換学び生かす
たたかいと論戦で実現
田村参院議員と労組、シンポで語る
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理化学研究所(理研、本部・埼玉県和光市)で、3月末の非常勤職員345人の雇い止めを撤回させ、労働契約法に基づく無期雇用転換の道を開いたたたかいの教訓を学ぼうと、日本共産党の田村智子参院議員事務所と党和光市委員会は21日夜、理研労働組合(理研労)を招いて同市内でシンポジウムを開きました。
会場には、理研の研究者や職員、地域の労働組合関係者が詰めかけ、いすを追加する100人が集まりました。
理研労の金井保之委員長は、「当事者の非常勤職員が立ち上がって記者会見などで実情を訴え、幅広い労働組合と連携し、田村議員などの国会質問で理研に外圧を加え、雇い止めを撤回できた」と報告。「就業規則にある事務系5年、研究系10年の契約上限を撤廃するまでたたかうので、支援をお願いします」と呼びかけました。
国会で追及してきた田村議員は、「独立行政法人の雇い止め対象者数を調査した。理研労の会見の当事者の生の声が合わさり、力になった」と、現場のたたかいと国会質問によって事態を動かすことができることを強調しました。人件費などに充てる国の運営費交付金が削減され、主要国で日本だけが論文の量も質も低下している状況を示し、「人を大切にしてこそ科学・技術も発展する」と述べました。
会場発言では、理研非常勤職員の男性が「研究系10年の契約上限が2023年にくるが、どうすればいいか。国は人件費の予算を割り当ててほしい」と訴えました。田村議員は、「いまから正規雇用を求めて動きだすことが大切だ」と答え、国会でも予算確保を求めてたたかうことを約束しました。
ほかにも「学校教員にも臨時教員が多い。正規化の運動が必要だ」「無期転換ルールの抜け穴対策も野党共闘ですすめてほしい」などの発言がありました。