2018年10月12日(金)
築地がやっぱり一番
市民、買い物ツアーで応援
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東京都の築地市場(中央区)を存続させようとツイッターなどの呼びかけで集まった市民ら100人余が11日、「場内お買い物ツアー」を行いました。
午前8時、築地市場前で市民らは、築地市場の解体反対や、仲卸の営業権を守ることを訴え「築地市場は閉場しております」と繰り返す都の職員と20分ほど押し問答を繰り返した末、場内に入りました。
参加者は、軽食・飲料販売の丸八船舶食糧商店で飲み物などを買い、水産仲卸の明藤商店でウニの瓶詰などを購入しました。
ツアーを呼びかけた水谷和子さん(1級建築士)は「築地を応援したいと企画しました。これだけの人が集まったことを都は重く受け止めるべきです」。
解体工事は違法だと指摘し、今後も営業を続けると公表した「築地市場営業権組合」の宮原洋志さん(明藤商店社長)は「築地の、のれんを継いでいく。なにより豊洲は食品を扱うところではない。明日も午前9時に開店します」と語りました。
築地存続の情報をネットで発信している男性は「この機能的な建物の一部でも残して、築地に何分の一かでも物流を戻せないものか。築地で荷を下ろした方が商品価値も高まるはず」と強調します。
都が解体工事着手
東京都は11日、築地市場(中央区)の解体工事に着手しました。
この日、工事関係者が解体用資機材を搬入し、午後から施設解体に着手。都は築地市場の引っ越し調整期間を17日までとしており、18日以降は、工事関係者以外は立ち入り禁止とし、場内の電気・水道などライフラインを止める方針です。
同日、市場内では「築地市場営業権組合」の仲卸業者が店を開き、営業を続けました。仲卸業者でつくる「築地女将(おかみ)さん会」の山口タイ会長は記者団の取材に応じ、「おいしいお魚を都民に食べてもらおうと代々頑張ってきた業者を、強引に行かせて、隠ぺいとごまかしとうその上に造ったのが豊洲市場です。営業している人の気持ちを聞かずに移転させるなんて、民主主義の国でやることではない」と憤りました。
都は、解体工事を2020年2月末までに行い、20年東京五輪の輸送拠点や環状2号線を建設するとしています。