2018年10月11日(木)
きょうの潮流
みんなで考え、みんなで決め、みんなで行動する。野党共闘はここまで進んでいるのか。驚きとともに話題になっているのが『前衛』11月号の野党国対委員長の座談会です▼改ざん、ねつ造、隠ぺい、圧力、セクハラ、文民統制の崩壊。日本の民主主義や政治史にひどい汚点を残した先の国会。それを招いた安倍強権政治と対した野党のキーワードは“一緒に行動”でした▼「働き方改革」から裁量労働制の拡大を削除させる、公文書改ざんで証人喚問を実現する、9条改憲案の提出を阻む。院内外での行動や合同ヒアリングなどで積み重ねてきた共同作業は、与党が衆参で多数を握るなかで大きな成果をあげました▼アベ政治を許さないという市民の声を背に深化してきた共闘。昨年の総選挙以降、衆院で共同提出した法案も20本を数えます。立憲民主党の辻元清美さんが座談会で語っています。「いま私たちは力合わせて、どこを一致点にしていくのかを考えて動いている。もう変わったんですよ、みんな」▼きのうの本紙に野党の国対委員長らが沖縄のデニー新知事と手をつなぎ合う写真が載りました。何度も権力に打ち勝ってきた「オール沖縄」のたたかいは市民と野党の共闘の原点ともいえるでしょう▼政府の横暴と対峙(たいじ)し続けた翁長雄志さんの県民葬では献花に訪れた参加者の列が会場の外まであふれました。県民の心を一つにすることに身命を賭した翁長さん。その遺志は、安倍政権を追いつめる共闘の広がりのなかに息づいています。