2018年10月3日(水)
“交渉拒否なら車に高関税”
“脅しで日本に要求のませた”
トランプ米大統領
【ワシントン=池田晋】トランプ米大統領は1日、日本と交渉を開始することで合意した2国間貿易協定の経緯について、「もし日本が交渉に応じないなら、相当な割合の関税を日本車に課すつもりだ」と述べ、高関税措置で脅して要求をのませたと明かしました。9月30日に合意に至ったメキシコ、カナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しを発表する記者会見の場で語りました。
日本政府側は9月26日の日米首脳会談で、協定の交渉継続中は、米側が自動車などに対する追加関税措置を発動しないことを確認したとし、外交成果のような説明をしていました。
しかしトランプ氏によると、自動車への高関税措置を伝えた後に日本側が「すぐに交渉を始めたい」と言ってきたと説明。「関税の威力のおかげで、多くの場合、われわれは措置を発動することすら必要ない。これがいかに強力で、素晴らしいかということだ」とも述べ、関税の脅しで対日交渉に加え、NAFTA見直し合意も勝ち取ったとあからさまに交渉戦略をアピールしました。
さらにトランプ氏は「日本が交渉しないなら(追加関税の)準備は完全にできている」とし、今後も必要に応じ圧力をかける考えを示唆しました。