2018年9月28日(金)
国連で核兵器禁止条約 提出式
署名67・批准19カ国に
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【ニューヨーク=遠藤誠二】「核兵器廃絶国際デー」となった26日、ニューヨーク市の国連本部では、昨年7月に採択された核兵器禁止条約の署名・批准書提出式が行われました。同条約の発効に必要な50カ国の批准に向けて、政府への働きかけを加速させようと日本をはじめ各国では市民が取り組みました。
同日の提出式で、新たに7カ国が署名し、4カ国が批准しました。これで、署名が67カ国、批准は19カ国になりました。同条約への署名・批准が開始されてわずか1年で19カ国が批准したことについて、ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のティム・ライト氏は、ツイッターで「他の大量破壊兵器関連の条約に比べ、記録的なペースで(批准が)進んでいる」と歓迎しました。
式には、マリア・フェルナンダ・エスピノサ国連総会議長、中満泉(なかみついずみ)軍縮担当事務次長・上級代表、ICANのベアトリス・フィン事務局長、赤十字国際委員会のペーター・マウラー総裁らが出席。エスピノサ議長は「禁止条約は疑いなく(核廃絶にむけた)歴史的な一歩」だとし、「核廃絶は国連の最優先課題であり続けます」と同条約の批准を各国に呼びかけました。
「国際デー」にこたえ、各国の市民が核兵器廃絶を求め行動。核兵器製造企業に投資を行うフランスのBNPパリバ銀行に対しては、各国の支店前で市民たちが「核兵器への投資は引き揚げろ」と書かれたプラカードを持って訴えました。
新たに同条約に署名したのは、ギニアビサウ、ベナン、ミャンマー、東ティモール、ブルネイ、アンティグア・バーブーダ、セーシェル。批准したのは、サモア、バヌアツ、ガンビア、サンマリノの各国です。