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2018年9月25日(火)

主張

安倍首相と消費税

増税対策は大企業のためか

 自民党総裁に3選された安倍晋三首相が、来年(2019年)10月からの消費税増税の実行を繰り返し公言し、増税をやめさせるたたかいがいよいよ差し迫っています。安倍政権は、増税した時の反動で消費が減少する「反動減」への対策などを持ち出して反対をかわす構えですが、見過ごせないのはそこに付け込んで財界や自動車などの大企業が、露骨に減税を要求していることです。大もうけし、巨額の内部留保をため込んでいる大企業にさらに減税しても国民の暮らしには役立ちません。負担軽減というなら増税そのものを中止すべきです。

来年10月の増税に固執

 安倍首相は、3選を目指す候補者として臨んだ総裁選中も、3選が決まった後の記者会見やインタビューでも、19年10月から消費税の税率を現在の8%から10%に引き上げる増税について、「予定通り実行したい」との発言を繰り返しています。

 安倍首相は12年末に政権に復帰した後、14年4月から消費税の税率を5%から8%に引き上げました。原則としてすべての商品やサービスに課税され、国民に大きな負担を押し付ける消費税の増税は消費を落ち込ませ、経済を破壊します。日本経済は深刻な消費不況に落ち込み、14年度の国民総生産(GDP)は13年度比マイナスに転落、安倍政権も15年10月に予定した10%への再増税を2回も延期しなければなりませんでした。

 安倍首相は、今回は景気が上向いていると言い張り、一部の食料品の税率の据え置きや「教育無償化」などのほか、消費の落ち込みに対策を取るので、影響は抑えられるといいます。それで登場したのが自動車や住宅への減税です。財界・大企業はそこへ付け込んでいます。

 財界の中心になる日本経済団体連合会(経団連)が発表した来年度の「税制改正提言」は、冒頭で消費税の増税を「確実に実現すべき」としたうえで、消費税増税対策として、自動車や住宅の減税に加え、企業の負担を軽くする消費税制度の見直しなどを求めています。「提言」には投資減税など企業課税の軽減も盛り込まれ、国民の負担を増やす一方、大企業の負担は軽くする身勝手な要求です。

 自動車業界の日本自動車工業会(自工会)の「要望」はより露骨です。国際的な貿易摩擦が激化していることなども上げて、自動車にかかる税金を大幅に引き下げる恒久減税を求めています。自動車業界はトヨタ1社だけでも年間2兆円を超える利益があり、内部留保は20兆円に上るのに、株主への配当やため込みに回すばかりで、労働者や消費者には十分還元していません。さらに減税を要求するとは厚かましいにもほどがあります。減税しても、もうけやため込みに回るばかりです。

消費税に頼らない税制を

 消費税は低所得者ほど負担が重い逆進的な税金で、自動車や住宅の税金を減税しても、多くの国民にはほとんど恩恵はありません。国民負担を考えるなら消費税の増税は中止し、経済の立て直しと歳入・歳出の見直しで、消費税に頼らない税制を実現すべきです。

 消費税増税に固執する安倍政権を、自民党総裁の3年の任期を待たず、一刻も早く退陣させることこそ、国民には最良の対策です。


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