2018年9月21日(金)
米朝外相会談を提起
米国務長官 南北会談「成功」を歓迎
【ワシントン=池田晋】ポンペオ米国務長官は19日、北朝鮮の首都・平壌で行われた南北首脳会談の開催を受け、米国は会談の「成功」を歓迎し、両首脳に祝福を送ると声明を発表しました。この中で、ポンペオ長官は「米国は米朝関係を転換する交渉に直ちに加わる準備がある」と述べ、南北首脳会談の合意事項に基づいて米朝交渉に取りかかる考えを表明しました。
ポンペオ氏は同日朝、来週ニューヨークで開かれる国連総会への出席の機会に合わせ、北朝鮮の李(リ)容浩(ヨンホ)外相との会談を要請。オーストリアの首都ウィーンで、ビーガン北朝鮮担当特別代表と北朝鮮の代表団ができるだけ早い時期に実務者協議を開くことも打診しました。
声明によれば、南北会談で北朝鮮側は米国や国際原子力機関(IAEA)などの査察官の立ち会いの下、東倉里エンジン試験場と寧辺核関連施設の廃棄に同意したとしており、米側はこうした非核化措置の詳細について協議を進めたいものとみられます。
また、声明は、こうした一連の米朝交渉が「北朝鮮の迅速な非核化プロセスによる米朝関係の転換、永続的・安定的な朝鮮半島の平和体制構築のための、交渉の始まりを記すものとなる」と意義を強調。トランプ大統領の最初の任期が切れる2021年1月までに非核化を完了させるとの目標にも言及しました。
トランプ氏は同日、記者団に対し「北朝鮮と韓国から非常に良い知らせを受けた。素晴らしい進展を成し遂げている」と述べ、改めて歓迎の意向を示しました。