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2018年9月19日(水)

平壌で南北首脳会談始まる

「世界に平和の結実 見せたい」

 【ソウル=栗原千鶴】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は18日、北朝鮮の首都・平壌を訪問し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と会談しました。韓国の首脳が平壌を訪問するのは、2007年10月の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領以来、11年ぶり、3度目となります。平壌の空港では到着した文氏を、金氏が出迎え、握手と抱擁を交わしました。


 金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長らもあいさつを交わしました。

 会談の冒頭、金正恩委員長は「文大統領は、歴史的な朝米関係のきっかけをつくってくれた。これによって周辺地域の政情が安定し、より進展した結果が予想される。文大統領の努力に改めてお礼を申し上げる」と述べました。

 これを受けて文氏は、金氏が今年の新年のあいさつで、平昌冬季五輪への参加を表明したことに言及。「新しい時代を開こうとする金委員長の決断に謝意を表したい。(会談では)世界に、平和と繁栄の結実を見せたい」と述べました。

 会談は、午後3時45分から朝鮮労働党本部庁舎で始まり、5時45分まで行われました。韓国からは鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長、徐薫(ソ・フン)国家情報院長が、北朝鮮は金英哲(キム・ヨンチョル)党中央委員会副委員長、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が同席しました。

 会談は19日午前も続く予定で、円滑に議論が進めば同日午後、南北首脳による共同記者会見が行われる可能性もあります。

 韓国大統領府は17日、今会談での議題を▽南北関係の改善・発展▽非核化のための米朝対話の強化、促進▽南北間の軍事的緊張と戦争の脅威の解消―と発表。なかでも非核化が中心課題と位置付けています。

 韓国大統領府によると、文氏は出発を前にソウルの空港で「今回の訪朝で米朝対話が再開されれば、それ自体が大きな意味がある」とあいさつ。同氏は17日の首席補佐官会議でも、「非核化の措置を求める米国と、敵対関係を清算や安全保障のために相応の措置を求める北朝鮮との間で、どのような接点を見いだせるかが焦点になる」と語っており、話し合いの行方が注目されます。


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