2018年9月15日(土)
北海道農業救済急げ
相次ぐ災害 農民連が農水省交渉
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長雨、低温、台風21号による被害に加え、6日未明の地震で打撃を受けた北海道農業を守る対策の実現を求めて14日、農民運動全国連合会(農民連)と農民運動北海道連合会(北海道農民連)は農林水産省と交渉しました。農民連の笹渡義夫会長、北海道農民連の野呂光夫書記長らが参加。日本共産党の紙智子参院議員秘書が同席しました。
斎藤健農水相あての要請書では、台風と地震について激甚災害に指定し、農業経営を守るために従来の枠組みを超えた支援をおこなう▽農業共済の査定での柔軟な対応と共済金の支払いの前倒し▽所得税、消費税の予定納付・中間納付の猶予▽借入金償還の繰り延べ―を求めています。
笹渡氏は、麦の収穫量が減少し、コメは作柄への不安が広がるなど深刻な状況が広がっており「農家が元気になれる対策を実施してほしい」と要求しました。
野呂氏は、地震による停電で搾乳ができず、乳房炎にかかる乳牛が増え、今後、生産量だけでなく、酪農家の収入も減少すると指摘し、畜産経営安定対策も含めた抜本的な支援をと要請。納付猶予についてもスムーズに申請できるよう、農家への周知も合わせて求めました。
農水省の担当者は、激甚災害指定について「指定する見込み」との方針を示し、施設復旧費のおおむね9割を公費補助する見込みであると回答。借入金の償還について、政府系金融機関、農林中金などの農協組織、全国銀行協会を通じて個別の実情に応じて対応するよう求めたと述べました。
笹渡、野呂の両氏は制度を農家、自治体に周知することなどを重ねて求めました。