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2018年9月13日(木)

子ども園で笑顔

小中学校休校の北海道安平町

 北海道地震の影響でいまだ余震が続く北海道安平(あびら)町の「はやきた子ども園」では、園児だけでなく、休校になっている小・中学生を10日から受け入れ、子どもたちの笑い声が響いています。(伊藤佑亮)


写真

(写真)元気に遊ぶ子どもたち=12日、北海道安平町

 12日の園庭。「いくぞ」とゴムボールを投げ合い、「先生こっちだよ」と鬼ごっこする子どもたちの元気な姿がありました。

 近くの早来(はやきた)小学校に通う2年生の男子児童(8)はアヒルの絵を描いていました。「今日はブロックとか、外でサッカーして遊びました。学校よりこっちの方が楽しい」と笑顔がいっぱいでした。

 同園の福田剛副園長は「地震の当日はお泊まり保育の日でした」といいます。子どもたちを無事に親元に帰したその日の午前8時、一組の親子が「子どもが家にいて地震がすごく怖かったと話すので連れてきてしまいました」と登園しました。夕方、迎えに来た父親も「子どもの表情がすごく明るくなった」と喜んでいました。

 復旧作業や家の片付けをする親もいて「少しでも子どもたちの笑顔につながれば」と開園を決断しました。

 職員も被災し、普段の3分の2の体制で業務をこなさざるを得ない状況でしたが、ボランティアの輪がインターネット交流サイトSNSを通じて全国に広がり、毎日30人前後が駆け付けています。

 ボランティアに入った東京都の保育士の女性(55)は「現地の様子も分からないし、不安なことだらけですが、この3日間で子どもたちや職員さんとの距離を縮められれば」と話しました。

 安平町の小学校4校と中学校2校は、地震の影響で休校を余儀なくされ、授業再開へ準備を進めています。改修の見通しが立たないなどの理由で校舎が使えない小・中学校は、公民館を間借りして代替校舎での授業の再開も検討しています。


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