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2018年9月11日(火)

悪政転換の展望なし

自民総裁選 2候補が所見表明

 自民党総裁選に立候補した安倍晋三首相(党総裁)と石破茂元幹事長は10日、党本部で開かれた演説会や共同記者会見で、政策に関する所見を表明しました。

 安倍首相が「強い使命感と信念をもって、あきらめの壁を次々に打ち破ってきた」と自画自賛したのに対し、石破氏も「6年にわたって安定政権を築いたことは最近では誰もなしえなかった」と安倍政権を評価。経済政策や内政、外交でも大きな違いはなく、国民が不信を強める政治手法を転換する展望もみられませんでした。

 安倍首相は「政権交代後、国と地方を合わせて税収は24兆円増えた」などと自らの経済政策を誇示しつつ、「いよいよ憲法改正に取り組む時がきた」と強調。総裁任期制限を延長させてまで狙う改憲発議への執念を示しました。一方、森友学園、加計学園をめぐる国政私物化疑惑については「批判は真摯(しんし)に受け止めながら、謙虚に丁寧に政権運営にあたっていきたい」などと開き直りました。

 石破氏は「私がやりたいのは経済再生。その核は地方創生」というものの、「どうするかはその地域で考える以外ない」と具体策への踏み込みはなし。安倍首相の政治手法については、「スローガンを掲げて政府を動かし、国民を導く手法は私にはない」と暗に批判しました。

 また、石破氏は9条改憲そのものでは安倍氏と共通するものの、「やるべきは国の独立を守る組織、国際法に従って活動する組織を明確にすることだ」として9条2項削除を主張。「必要なもの、急ぐものからやらせてもらう」として、緊急事態条項創設と参院選挙「合区」解消を優先する考えを示しました。


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