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2018年7月21日(土)

主張

カジノ法成立強行

日本のどこにも賭博場いらぬ

 刑法が禁じる賭博場であるカジノを解禁するカジノ実施法の成立が参院本会議で強行されました。西日本豪雨被害が拡大するなか「カジノよりも災害対応を」と求める国民の声を無視し、反対の世論を踏みにじり、問題だらけの法案を強引に押し通した安倍晋三内閣と自民党、公明党、日本維新の会の暴挙に強く抗議します。

史上初の民間賭博解禁

 カジノ合法化は、2014年5月にシンガポールのカジノ施設を視察し「日本の成長戦略の目玉になる」とのべた安倍首相の異様な執念で進んできた話です。

 国際会議場や展示場、ホテルやエンターテインメント施設を併設した統合型リゾート(IR)を建設することで、国際観光振興、地域経済振興、雇用や税収の増を図るというのが「表看板」です。しかし、IRの「収益エンジン」となる中核施設はカジノです。いくらIR法と言い換えようとカジノ解禁法であることは隠せません。

 カジノは、これまで日本では絶対に認められることがなかった民間賭博です。民間の事業者が、私的な利潤追求のために、賭博を開帳する自由を与えたのです。これによってアメリカなど海外のカジノ資本が日本に乗り込む道を開いたというのがことの本質です。

 首相が視察したシンガポールのカジノ施設を運営する米カジノ大手ラスベガス・サンズのシェルドン・アデルソン会長は「シンガポール進出はウオームアップだった」とのべ、日本のカジノへの1兆円規模の投資を公言します。1800兆円とされる個人金融資産をもつ日本にカジノをつくれば、初期投資はすぐに取り返し、ぼろもうけできるのは確実というのが海外カジノ資本のもくろみです。

 今回の実施法に先立つ「カジノ解禁推進法」(16年12月成立)の提案者議員5人全員が、米カジノ企業のコンサルタントからパーティー券購入の形で資金提供を受けていた事実が浮上しました。海外カジノ企業は長い時間をかけ、人も金も惜しまずに、日本のカジノ解禁への地ならしを進めてきたのが実態です。その意に従った「最も悪質な売国法」を絶対に許すわけにはいきません。

 深刻な懸念があるギャンブル依存症の拡大について、安倍首相は「(賭博の)機会は増えるが、今までなかった依存症対策を行うので、全体数は減っていくと期待している」と答えました。無責任な態度です。「世界最高水準のカジノ規制」(首相)をいいながら、中心となる日本人客の入場「制限」は1週間に実質6日間の滞在を可能にしており、入り浸ることができる穴だらけのものです。

 ギャンブル依存症拡大の“ガソリン”ともいわれるカジノ事業者による賭博資金貸し付けなど、客を深くのめり込ませ、カジノ事業者のもうけを最大化する「悪徳の仕掛け」が満載の制度設計です。

不幸の上の繁栄あり得ぬ

 市民団体「全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会」が20日、国会前で開いた集会では「人の不幸を前提の経済政策はあり得ない」「全国どこにもカジノをつくらせぬたたかいを広げる」という決意が口ぐちに語られました。

 カジノ開設への今後の具体的な動きに対し、「賭博国家」を許さないたたかいを、さらに巻き起こすことが重要となっています。


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