2018年7月21日(土)
利権・腐敗・犯罪生む 世紀の愚挙
カジノ法強行成立
安倍内閣はカジノ実施法を強行成立させました。世紀の愚挙としかいいようがありません。
西日本豪雨の大被害をよそに強引に審議をすすめた国会運営は、「人命よりカジノか」とごうごうたる批判を呼びました。安倍晋三首相は、国民の大多数の反対世論を「カジノにばかり焦点があたって弊害への懸念が広がっている」だけだと無視しました。
犯罪であるカジノの違法性をなぜ取り外すことができるのかという疑問に対しては「総合的に判断した」というだけです。「世界最高水準のカジノ規制」は穴だらけで、カジノ依存症対策は実効性がありません。「経済効果」は「定量的には示せない」といい逃れ、「負の影響」は度外視しています。
今後、カジノ開設に向けた一連のプロセスが始まります。政府は、厳格に管理されたカジノの施行で「利益を最大化し弊害を極小化できる」としてきました。
しかし、これから明らかになるカジノの制度設計は、日本に進出する海外カジノ企業の利益を「最大化」するために、国民のギャンブル被害を「極大化」するものになる危険性があります。
カジノ施設は当初は全国に3カ所に限られますが、この「狭き門」をめぐって、誘致自治体間の激しい競争が始まり、海外カジノ企業の利権をめぐる激烈な争いも本格化します。無数の腐敗案件、反社会的行為が顕在化することは避けられないでしょう。
「最も悪質な売国法」は廃止するしかありません。「日本のどこにもカジノはいらない、つくらせない」というたたかいを広げるときです。(竹腰将弘)