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2018年7月20日(金)

西日本豪雨2週間 土砂と格闘 復旧作業

命の水がない 洗濯に10キロの道のり

愛媛・宇和島

写真

(写真)土砂が覆ったままで、断水も続く愛媛県宇和島市吉田町立間地区=19日

 西日本を襲った記録的な豪雨による土砂災害で11人が亡くなった愛媛県宇和島市吉田町。谷あいにある立間地区の上流は今も集落が土砂で埋まり、生臭いにおいが立ち込めます。同市内では吉田町内の浄水場に土砂が流れ込み、吉田町と三間町の5121世帯(19日正午現在)で断水が続いています。

 給水車で飲み水は何とか確保していますが、生活用水が全くない状況です。被災者から「水なしでは生きられない」という声が上がっています。

 吉田町立間地区で19日、炎天下で家の中の土砂を片づける男性(70)が「帰って来たくても水が出なくては無理だ。今後のことは何も考えられない」と肩を落としていました。隣の市に暮らす娘の家に避難しています。

 同地区で夫と被災した女性(71)は、床下の土砂を除去できずにいると訴えます。水が使えないため、10キロメートルほど離れた弟の家やコインランドリーで洗濯しているといいます。トイレも使えず、自宅から数分のところに仮設トイレがあるものの夜間は行くことができないと語りました。

 町内は水を使って泥の除去ができないために、乾いた泥が粉じんとなって舞い上がっています。目やのどの不調を訴える被災者もおり、女性も目の痛みを目薬でしのいでいました。

 日本共産党の坂尾真宇和島市議は、水道復旧を急ぐとともに仮設のトイレや洗濯場などの拡充が必要だと述べ、「国や自治体にライフラインの復旧とともに、地域の暮らしを支える農家や中小企業・業者の再建支援を強く求めていきます」と強調しました。

 (秋山豊)


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