2018年7月19日(木)
大阪北部地震1カ月
命守れなかった 女児死亡の小学校で黙とう
高槻
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最大震度6弱を記録した大阪北部地震から18日で1カ月となりました。
女児(9)が倒壊したブロック塀の下敷きになり死亡した大阪府高槻市立寿栄(じゅえい)小学校前では同日、地震発生の午前7時58分に合わせて教職員が黙とう。田中良美校長は「大切な命を守れなかった自責の念と深い悲しみは変わることはありません」「安全で安心な学校づくり、子どもが笑顔になれるよう全力で取り組んでまいります」とコメントしました。
倒壊現場に向かって手を合わせた同市の男性(69)は「どうしても冥福を祈りたかった。私も被災者。住むアパートの壁に亀裂が入り1カ月の避難所暮らし。転居しかないのかなあ」と困り顔でした。
大阪北部地震の死者は4人、家屋の被害は3万棟を超えましたが、その99%は公的支援の対象外となっている一部損壊です。日本共産党大阪府議団は同日、一部損壊への支援、危険なブロック塀撤去への支援などを改めて府に申し入れました。
田結庄(たいのしょう)良昭・神戸大学名誉教授は17日夜、大阪市内で開かれた学習会で、「地震は平等には揺れません」として、かつて川、池、海だった軟弱な地盤の上に立つ建物の揺れが大きく、また「貧しい木造家屋」で被害が広がっていると指摘。開発災害への対応や一部損壊への公的支援の必要性を強調しました。会場からは「カジノ誘致に巨額の税金を使うより災害対策を」などの声が相次ぎました。