2018年7月15日(日)
主張
日本共産党96年
不屈の歩みの到達点にたって
日本共産党はきょう、1922年7月15日の創立から96周年を迎えました。ひとつの政党が同じ名前で1世紀近く活動していることは日本では例がなく、世界をみてもまれです。96年の歩みには、国民の利益擁護、日本社会の進歩、平和と民主主義の立場を貫き、たたかい抜いた歴史が刻まれています。日本も世界も大激動の時代のいま、未来に向けた確かな羅針盤となる綱領を持つ政党として注目も集めています。新たな期待と責任を自覚し、多くの国民と手を携え、歴史をつくり未来をひらくため、力を尽くす決意です。
どんな強大な権力にも
日本共産党が創立された20世紀前半の日本は、天皇が絶対的な主権者として内政、外交の全体にわたり強大な権限を持つ専制政治の時代でした。誕生したばかりの党は非合法下での迫害や投獄に屈することなく、国民主権、反戦平和、人間解放などの旗を果敢に掲げ続けました。それは文字通り命を懸けたたたかいで、多くの先輩たちが弾圧で命を奪われました。
戦前の党のたたかいが歴史の大義にたつ先駆的なものだったことは、戦後、主権在民や戦争放棄の原則が記された日本国憲法制定に結実したことからも明らかです。「最後の海軍大将」と言われた井上成美は戦後、「いまでも悔やまれるのは、共産党を治安維持法で押さえつけたことだ。いまのように自由にしておくべきではなかったか。そうすれば戦争が起きなかった…」と述べました。この言葉にも戦前の党のたたかいが、国民にとってかけがえのない財産になっていることが示されています。
戦後も、当時のソ連や中国が全く誤った方針を日本共産党に押し付けるなど乱暴極まる干渉が行われましたが、それを堂々と打ち破り、誤りを認めさせました。1980年からは日本共産党を日本の政界から締め出すため、支配勢力ぐるみの「共産党を除く」体制という「壁」がつくられました。これに対し、全党が結束し粘り強くたたかい続けた結果、新しい市民運動の発展とも重なりあって、その「壁」は取り払われました。
どんなに強力で巨大な権力に対しても、どんな困難な情勢でも、正面から立ち向かい、不屈にたたかい抜いて時代を開いてきたのが日本共産党です。西日本を中心とした甚大な豪雨被害で被災者に寄り添い救援・支援に尽力しているのは、“国民の苦難あるところ共産党あり”の立党の精神そのものの活動です。創立以来多くの先輩が築き上げた到達点の上に、新たな歴史をつくる取り組みを進めることが、いよいよ重要です。
ともに未来をひらこう
安倍晋三政権の国政私物化・強権政治に対抗する市民と野党の共闘の発展、南北朝鮮会談や米朝首脳会談の実現など内外情勢は大激動の最中です。行き詰まった自民党政治を根本から改革する道はなにか。社会を変える力はどこにあるのか。21世紀の世界をどうとらえ、どんな外交が必要か。資本主義を乗り越えた未来社会とは―変革の展望と理想を掲げた日本共産党の綱領は、情勢の進展と響き合って、生命力を発揮しています。
希望の未来をともに開きましょう。そのために一人でも多くの方に党に加わっていただくとともに、「赤旗」をご購読いただくことを、心から呼びかけます。