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2018年7月14日(土)

西日本豪雨 死者192人・不明49人

 甚大な被害をもたらしている西日本豪雨は、最初の大雨特別警報が出されてから1週間の13日までに死者が13府県で192人、安否不明者が4県で49人となりました。多くの住宅が土砂に埋まり、避難所には15府県で約5800人が身を寄せます。広範囲で断水するなどインフラも打撃を受けています。広島県呉市では7万4000戸が断水し、猛暑に断水が追い打ちをかけるなか、土砂の撤去が進まず、住民は途方に暮れています。気象庁は西・東日本では7月下旬にかけて猛暑が続き、熱中症などに十分注意とし、特に被災地では「できる限りの対策」をよびかけています。

「いまは絶望感だが…」 広島・呉市住民3人犠牲の市原地区

写真

(写真)土石流が襲った現場で被害状況を語る中村さん=13日、広島県呉市

 大規模な山崩れが発生した広島県呉市は13日までに19人の死亡が確認され、依然11人が行方不明のままです。24世帯58人が住んでいた同市安浦町の市原地区でも、土石流にのみ込まれて住民3人が犠牲になりました。身近な人たちを失った住民たちは、深い苦しみにさいなまれています。

 市原地区は、JR安浦駅がある町の中心部から5キロほど離れています。車で地区に向かうと、目を覆いたくなるような悲惨な光景が広がっていました。

 土石流に巻き込まれて倒れた電柱、跡形もなくなった民家、土砂と流木の間に散乱した衣類や寝具―。

 巨大な山津波が集落を襲い、住民の命と生活の営みが失われてしまった“現実”を目の当たりにしました。

 前日まで最後の行方不明者の捜索活動を続けた自治会長の中村正美さん(68)に話を聞きました。中村さんは日本共産党員です。

 激しい雨が予想されると知った6日午前から、中村さんは一軒一軒を訪問。「雨が強まったら、すぐに避難してください」「自力で移動できない人がいたら連絡をください」と声を掛けて回りました。

 ところが、雨脚が強まった日没後も地区内の集会所には誰も避難してきません。不安になった中村さんが再度、避難を訴えて回ると約20人が集会所に集まりました。車で市内の別の避難所に向かった住民もいました。

 避難指示が出された直後の6日午後9時すぎには1回目の山崩れが発生。その後も7日朝にかけて「ドーッ」と音を立てて山が崩れ、6棟が土石流にのみ込まれたといいます。

 中村さんは消防への救助要請と住民の安否確認に走り、倒壊した家屋の中から2人を救出しました。

 それでも救えなかった3人の命。中村さんは苦しい胸のうちをこう語ります。

 「いまは絶望感が強い。ただ住民が少しずつ安心感を取り戻せるようにしていきたい」

 (丹田智之)


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