2018年7月12日(木)
西日本豪雨
猛暑のなか 続く救助
長引く避難生活 「不安」
広島・熊野町
西日本を中心とする前例のない豪雨災害で11日午前9時までに死者66人、行方不明者21人が確認された広島県。記者は同日、土砂崩れに襲われ5人が亡くなり、行方不明者7人の救出活動が続く熊野町に入りました。(丹田智之)
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広島市安芸区から熊野町に通じる主要道路である広島熊野道路(自動車専用)は夜明けと同時に大渋滞が発生。記者は車での移動をあきらめ、豪雨で車両の通行ができなくなっている旧道を歩きました。
土石流に押しつぶされた住宅や横転した車両、川の氾濫で路面全体が削り取られた場所もあり、道路脇の崖をよじ登るなどして2時間かけて熊野町に到着しました。
土砂崩れが急傾斜地の住宅地を襲った川角5丁目では、30度を超える暑さの中で行方不明者7人の捜索が続いていました。
その様子を沈痛な面持ちで見ていた東広島市の男性(48)は、言葉少なにこう語ります。
「一瞬で土砂にのみ込まれてしまったのだろう。おやじを助けに行けなかった。早く見つかってほしい」
避難指示が続いている川角地区の住民ら111人が避難する町民体育館。自治会長の男性(61)は「高齢者が多く、疲れや体の痛みを訴える人もいる。クーラーが設置されるなど避難所の環境は徐々に改善されてきたが、避難生活が長引くことが何より不安だ」と述べました。
1人暮らしの男性(69)は、落ち着かない様子でこう訴えました。
「避難所では周りの人の様子が気になり、ストレスを感じる。ライフラインが復旧するまでは自宅に戻れない」
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