2018年7月6日(金)
九州北部豪雨から1年
犠牲者悼み 復旧願う
福岡・朝倉
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九州北部豪雨から1年となる5日、福岡県朝倉市では市が追悼式を開いたほか、市内各所の被災現場などで住民が犠牲者を悼みました。
集落全体が土石流に襲われ5人の死者が出た石詰集落では、朝から遺族と住民50人余りが集まり、花を手向けて犠牲者を追悼しました。被災前の集落の映像が映し出され、柿畑や石積みの棚田が連なる田園風景に「本当にきれいだった」との声が漏れました。
母親と兄夫婦を亡くした田中松美さん(66)は「亡くなったことが1年たった今でも信じられない。変わってしまった風景に言葉にもならなくて。何十年と生活してきた土地。雨が多いので安心できるよう一日も早く復旧してもらいたい」と話しました。
会場に倉庫を提供した柿農家の小ノ上喜三さん(69)は、地域の復興について「農道復旧のため農作業は遅れているが、去年はゼロだった園地も今年は収穫できる。経営を続けることで従業員を雇って地域に貢献できる。できることからやっていく」と語りました。