2018年7月5日(木)
水道法改定案、衆院委で可決
高橋議員反対 住民負担招く
水道事業の広域化と民間参入の促進を図る水道法改定案が4日、衆院厚生労働委員会で自民党、公明党、維新の会などの賛成多数で可決しました。日本共産党、立憲民主党、国民民主党が反対し、日本共産党の高橋千鶴子議員が反対討論に立ちました。
高橋氏は、水道事業について「安全・安心・安定的な水供給によって、憲法の生存権を保障するもの」と指摘。大阪北部地震で老朽化対策の必要性が浮き彫りになったものの、この法案では解決にならないと訴えました。
高橋氏は、法案の問題点を2点指摘。第1は広域化の押し付けです。法案では国が定める基本方針に沿って都道府県が基盤強化計画を策定し、広域化の推進役を担うことになります。高橋氏は、現在実施されている広域化でも自己水源の放棄や余剰化したダム水の押し付けが問題となっていると指摘。「結果として住民負担とサービスの後退を招く」と批判しました。
もう1点は、コンセッション(公設民営)方式の導入です。高橋氏は「利益優先の民間事業者の参入は、経営の効率化の名のもとに、事業の安全性・安定性の後退につながり、料金値上げなどの住民負担増を招く」と指摘。後継者不足の解消にもつながらないとして強く反対しました。