2018年6月23日(土)
2年前は「安全」判断
女児死亡ブロック塀 高槻市教委が謝罪
大阪北部地震
最大震度6弱を記録した大阪北部地震で崩れたプールのブロック塀で大阪府高槻市立寿栄(じゅえい)小学校4年の三宅璃奈(りな)さん(9)が亡くなった事故で、市教育委員会が2年前、このブロック塀を検査しながら、建築基準法違反と認識せず「安全」と判断していたことが分かりました。樽井弘三教育長が22日、記者会見し謝罪しました。
同校の田中良美校長は21日夜、今回倒壊したブロック塀について3年前、外部の専門家から危険だと指摘を受け、約2年4カ月前に市教委に調査を依頼したと説明。市教委から、打診棒による強度検査などをしたところ「安全」だったと学校側に報告されたことを明らかにしていました。樽井教育長は会見で「(ブロック塀に)浮きやひび割れがなく、『問題がない』と判断し、学校側に説明した」と述べました。
事故があったブロック塀は、基礎部分に上積みされて高さが約3・5メートルとなり、建築基準法の上限(2・2メートル)を上回っていました。「控え壁」という補強材も設けていませんでした。
専門家を交えた倒壊後の調査では、基礎部分と上積み部分をつなぐ鉄骨の長さが33センチしかないことも判明。倒壊した上積み部分には約20センチしか入っておらず、専門家は接続部の強度不足の可能性を指摘しています。