2018年6月9日(土)
防衛省が「犯人捜し」
赤嶺氏批判 通報者の保護を
衆院委
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防衛省で公文書のファイルが抽象的な名称で登録されていた問題に関し、同省が報道(「毎日」5月13日付)を受け開始した事実関係の調査で、情報公開請求の回避が目的であることや、「上の指示」で名称が変更された実態などを語った職員の「犯人捜し」を行っていることが分かりました。5月25日の衆院安全保障委員会で、日本共産党の赤嶺政賢議員が明らかにしました。
報道を受け15日付で同省が出した通知文書には、抽象的なファイル名を付す指示の有無とあわせて、今回の報道に関して、取材対応したにもかかわらず上司などへの報告等が行われなかった事実の調査を求めています。
赤嶺氏は、ファイルに分かりやすい名称を付けるよう定めた公文書管理法のガイドラインについて「(職員の告発は)この趣旨に反する実態の『公益通報』だ」と指摘。「犯人捜し」が行われれば「(省内が)萎縮して国民目線で是正することができなくなる。通報者を保護すべきだ」と強調しました。
防衛省の高橋憲一官房長は、取材を受ける際の「一般的な規則として通知した」と弁明。赤嶺氏は「組織にとって都合の悪い情報の流出を許さないという防衛省・自衛隊の隠ぺい体質を示している」と批判し「事実の究明に集中すべきだ」と主張しました。