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日本共産党

2018年6月2日(土)

新潟知事選 自公もっぱら締め付け作戦

「原発」「自民」「森友・加計」隠し

 大激戦の新潟県知事選(10日投票)で、自民、公明両党と安倍政権が与党候補支援に力を入れています。

現地入りを指示

 自公両党が支持する花角英世候補は、二階俊博幹事長が運輸相だった当時の秘書官で、二階氏が擁立に動いたとされます。二階グループ所属議員には花角候補支援の要請が出され、「現地に車の準備をさせるなど負担をかけるな」との注意付きで現地入りの指示が出ているといいます。自民党としても塩谷立選対委員長が現地支援の要請を出し、秘書レベルにも新潟の知人の名簿を出すよう指示が出ています。

 自民党関係者の一人は、安倍政権が森友・加計疑惑で窮地に陥るもとで、来年の統一地方選と参院選を見据え「安倍首相でたたかえるのかが問われる」とし、「その結果は、9月の総裁選に直結する。野党系前知事が辞任した選挙で負ければ、政権の不祥事の責任と言われる」と言います。また、「沖縄もそうだが、大きな政策課題を抱える地域だけに、自民党としても安倍政権としても負けられない」と語気を強めます。大きな政策課題とは原発再稼働問題です。

 公明党は当初は「自主投票」と言われましたが、告示後に一転、花角氏への「支持」を表明。自民党関係者によると、党幹部や国会議員が次々と現地入りし、公明党・創価学会の引き締めに躍起です。花角氏が次長を務めていた海上保安庁は国土交通省の管轄。国土交通相はこの間、公明党の北側一雄副代表や冬柴鉄三氏(故人)、太田昭宏元代表らが務めており、現国交相は石井啓一衆院議員です。

来年の選挙意識

 自民党関係者は、公明党の動きについて「来年の一連の選挙を意識してのことだが、一生懸命やってくれている」と期待を示します。公明党は昨年総選挙での6人落選・比例で700万票割れに痛撃を受けており、来年の選挙での挽回を狙い、自民との選挙協力の再構築のため、中間選挙での勝利に執念を燃やしています。

 新潟の現地では、自民党や公明党の議員は街頭などに姿を見せず、もっぱら業者や関係者の締め付けに走る「ステルス(姿を見せない)作戦」に終始。現地の自民県議すら、花角候補の支援の演説で「自民党としてではなく一県議として支援する県民党」と語るなど、なりふり構わぬ原発隠し、自民隠し、森友・加計隠しで、建設や農協などの業界締め付けに力を入れています。

 元知事の泉田裕彦衆院議員は街頭で花角氏支持を訴えますが、もともと原発再稼働に「反対」していた泉田氏が昨年の総選挙で自民党から国政進出したことへの不信も強く、同氏が二階グループ入りしたことから「二階派主導の選挙」となっていると、地元自民党関係者からも反発の声が上がっています。

 (中祖寅一)


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