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2018年5月19日(土)

核兵器廃絶 重ねる思い

日本原水協代表理事 高草木 博さん
カナダ在住被爆者 サーロー節子さん

写真

(写真)トロント市庁舎内の平和庭園で節子さん(左)から説明をうける高草木さん=17日、トロント(阿部活士撮影)

 【トロント=阿部活士】ニューヨークでの諸活動を終えた原水爆禁止日本協議会(日本原水協)代表理事の高草木博さんは16、17日、カナダ最大都市の当地に滞在し、広島で13歳の時被爆したサーロー節子さんを訪ね、旧交を温めました。1980年代から交流する2人。核兵器廃絶に関する国際会議でたびたび顔を合わせ、最近では国連の核兵器禁止条約交渉会議があった昨年6月以来の再会です。

 節子さんは、55年にカナダ出身の男性と結婚し、トロントに移住。「核兵器の廃絶を」と世界で証言・発信してきました。滞在中は、節子さんの案内で、トロント市庁内のピースガーデン(平和庭園)と広島市から分火された“平和の灯”、1975年以来8月に原爆写真展を開く市庁舎ロビーなどを見学しました。「灯は亡くなった人たちをしのび、われわれを励まします」と節子さんが話すと、高草木さんも「永遠に追悼する灯ではなく、核廃絶をかちとるための、誓いの灯ですよね」と応じました。

 節子さんの自宅では、禁止条約採択や核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞受賞を喜び合いながら、世界で平和運動をしてきた共通の友人の近況などが話題になりました。節子さんは、「被爆の悲惨さだけではダメ。ふたたび起こさせないために人類は何をしなければいけないか。被爆者は語る責任がある」と、何度も話しました。

 17日夜には、当地で開かれた国際平和ビューロー(IPB)のライナー・ブラウン共同代表を囲んだカナダの平和団体の交流会にそろって出席しました。


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