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2018年5月16日(水)

生産性向上特措法案 安全規制逃れの危険

参院経産委で参考人質疑

辰巳氏が質問

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(写真)参考人に質問する辰巳孝太郎議員=15日、参院経産委

 参院経済産業委員会は15日、生産性向上特別措置法案と改定産業競争力強化法について参考人質疑を行い、日本共産党からは辰巳孝太郎議員が質問に立ちました。

 東京共同法律事務所・弁護士の川上資人氏は、生産性向上特別措置法案に盛り込まれている「規制のサンドボックス制度」によって安全規制を免れる事業が参入する危険性があると指摘しました。

 同制度は新技術の実証実験を行うために法規制を一時凍結するもの。川上氏は、米ニューヨークでライドシェア(相乗り)大手のウーバーが参入したことで、市内のタクシー台数が10倍に増加し、タクシー運転手の収入が激減した事例を紹介しました。日本ではライドシェアは「白タク行為」として禁止されています。同制度はライドシェアを含めて対象範囲が無限定であるため、「人命を保護するような規制さえも免れて事業を行うことが可能となる」と批判しました。

 辰巳氏は、一般的に無権利な自営業者とされるライドシェアの運転手について、海外では労働者と認められている事例はあるのか質問。川上氏は、英ロンドンや米カリフォルニア州などでウーバーの運転手を労働者として認める判決が出ていることを紹介しました。


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