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2018年5月10日(木)

削除や改ざんの疑い

陸自イラク「日報」 穀田氏が批判

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(写真)記者会見で陸自のイラク「日報」を示す日本共産党の穀田恵二国対委員長=9日、国会内

 日本共産党の穀田恵二国対委員長は9日、国会内で記者会見し、防衛省がこれまで公表した陸上自衛隊イラク派兵の「日報」から、同省の「国会報告」との重大な記述の食い違いや削除、改ざんの疑いなどが明らかになったとして、「こういうやり方は政府全体の常とう手段になっている」と厳しく批判しました。

 穀田氏は、麻生政権下の2009年7月に防衛省が提出した国会報告と日報を精査した結果、陸自のサマワ宿営地や周辺で発生した「事案」計14件のうち、同報告の事案発生日と同じ日付の日報は3日分しか見つかっていないと指摘しました。また日報では「ロケット弾による射撃がなされた」と兵器の種類まで明記している一方、報告では「砲弾種類不明の飛翔音を確認」とするなど説明に食い違いがあると紹介。さらに日報では、現地の治安状況に関する記述が丸ごと削除されていたり、逆に日報記載の事案の一部が報告では完全に欠落している例が複数あると指摘しました。(一部4月23日付本紙既報)

 その上で、「本来、日報の内容を国会報告に載せるべきなのに、日報が出てきたら報告と違っているというのは、極めて重大な事態だ。これで幕引きを図ろうとしていることは断じて許されない。しかも、大半の日報が見つかっていないもとで、これで探索はおしまいだというわけにはいかない」と強調。安倍晋三首相が同報告について「適切に公表している」と答弁(15年7月30日、参院安保法制特別委員会)していることについて「適切だったどころか、極めて不適切だということがはっきりした」として、引き続き真相究明が求められていると主張しました。


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