2018年5月4日(金)
改憲派集会に首相メッセージ
安倍晋三首相は3日、改憲推進派が東京都内で開いた集会に、「いよいよ私たちが憲法改正に取り組むときがきた」とするビデオメッセージを自民党総裁として寄せました。
集会は、改憲派の有識者でつくる「民間憲法臨調」と、改憲・右翼団体「日本会議」のフロント団体「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の共催による公開憲法フォーラム。昨年の同集会で安倍首相は初めて自衛隊明記の9条改憲の方針をメッセージで表明。今年は、改憲派国会議員らでつくる「新憲法制定議員同盟」会長の中曽根康弘元首相もメッセージを寄せ、政党代表らも改憲への執念を見せました。
安倍首相は「この1年間で憲法改正の議論は大いに活性化し、具体化した」と強調。「自衛隊違憲論争に終止符をうたなければならない。敢然とその責任を果たし、新しい時代を切り開こう」と呼びかけました。
さらに「国会議員が議論し草案をつくり、発議する。最終的に国民投票で決定する。憲法改正を成し遂げるには国民の理解、幅広い合意が必要」と述べ、憲法尊重擁護義務に反して首相自ら改憲発議へ旗を振りました。
自民党改憲推進本部の細田博之本部長は「各党から意見を聞く用意はある。憲法審査会で議論しよう。このことがようやく始まる」と表明。「国民の会」共同代表の桜井よしこ氏は「憲法改正はまったなし。1ミリでも2ミリでもいい。一歩確実に踏み出す」と語りました。