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2018年4月22日(日)

なんだっけ

サッカーW杯のVARって?

 Q 6月のサッカー・ワールドカップ(W杯)でビデオ判定が導入されるの?

 A 試合結果を左右する重大な誤審を防止するため、実施が初めて決まりました。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)と呼ばれ、主審がプレーの確認を求めた際に行われます。その範囲は「得点」「ペナルティーキック(PK)」「一発退場」など4項目で、すべての判定が対象ではありません。

 Q 具体的にはどういうふうに行われるの?

 A 主審がビデオ判定を必要とした場合、四角いモニターを描くジェスチャーをします。すると競技場外に設けられたビデオ判定室で映像の確認が始まり、審判に結果が伝えられます。映像は観客向けにスタジアム内でも流れます。VARは今季からドイツ、イタリアなどのリーグ戦で試験導入が始まっています。ある調査ではVARがないときは93%の判定精度が、導入後は98・8%に上がったとの数字もあります。実際、判定が覆るケースもあり、試合の公平性に寄与している面はあります。

 Q 問題点はあるの?

 A 判定に時間がかかりすぎ、サッカーの流れが途切れるとの批判は多い。ドイツでは前半終了間際の微妙なプレーで、判定が確定したときには全選手が控室に。主審が慌てて呼び戻し、PKを行う珍事も起きています。主審が判定をちゅうちょするようになる、選手や観客が審判を軽視しかねないなど、サッカーのあり方にかかわる懸念も指摘されていて、W杯での実施でさらに議論を深めることが求められています。

 (2018・4・22)


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