2018年4月14日(土)
TPP復帰 検討指示
米大統領、自国有利が前提
【ワシントン=遠藤誠二】トランプ米大統領は12日、自国に有利になることを前提に環太平洋連携協定(TPP)への米国復帰を検討するようライトハイザー米通商代表(USTR)とクドロー国家経済会議(NEC)委員長に指示しました。ホワイトハウスのウォルターズ副報道官が明らかにしました。
トランプ大統領自身、同日、ツイッターで「明らかに良い協定になる場合にだけ、TPPに加わる」と述べました。
トランプ氏は2016年の大統領選挙で、TPPを「最悪の協定」と批判し、就任直後の17年1月に、TPPから「永久に離脱する」大統領令に署名しました。
大統領は今年1月、スイスでのダボス会議に出席した際、米テレビとのインタビューで、「われわれにとって明らかに十分に良い協定になるなら、TPPにはオープンだ」と発言。再交渉を経て復帰することもありうるとの考えを示しました。
共和党の25人の上院議員は2月、「米国経済をより良くする可能性をもっている」として、TPP復帰を支持し奨励する書簡を大統領に送付しました。書簡は「(加盟国)地域における同盟国との関係強化に寄与し中国の影響への対抗手段となり、同国が前向きで実質的な経済改革を選択するための圧力を強められる」「カナダ、メキシコとの貿易近代化にむけた機会を提供する」とTPPの効果を強調しています。