2018年4月7日(土)
米管理下で試験飛行
本村氏 名古屋空港の使用批判
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日本共産党の本村伸子議員は衆院総務委員会で5日、価格も納期も米国の都合で決まるFMS(有償軍事援助)で導入するF35ステルス戦闘機の試験飛行が、愛知県営名古屋空港と日本の訓練空域で、米国の管理下で行われていることを追及しました。
航空自衛隊が米側から導入するF35計42機のうち38機は、三菱重工小牧南工場(同県豊山町)で最終組み立てが行われています。本村氏の質問に、防衛装備庁の石川武プロジェクト管理部長は「F35Aは米側の所有・管理の下で製造、試験飛行が実施される」とし、「納入に伴い防衛省の所有・管理となる」と答弁。さらに、「米国製戦闘機の導入にあたり、試験飛行を米国の管理下で、日本の施設、空域を使用して行ったことはF35A以外で過去例がない」と認めました。外務省の岡本三成政務官も試験飛行する同機については「日米地位協定適用の航空機」としました。
本村氏は、昨年6月に初号機が名古屋空港に緊急着陸したトラブルを挙げ、「周辺住民は騒音だけでなく、いつも危険と隣りあわせだ」と指摘。「住民にまともに説明せず、地元軽視だ」と批判しました。
また本村氏は、小牧南工場に設けられるF35の整備拠点(リージョナルデポ)を、空自が導入予定の42機に加え、在日米軍などの同戦闘機も使用するのかと質問。石川同部長は「具体的に米軍から要望がない。要望があればその時点で米国政府と調整する」と答えました。
本村氏は、米軍機などが頻繁に飛来する危険を挙げ、「事故があれば住民も自治体も巻き込まれる」と指摘し、同空港で「米軍機の利用などがないように」との周辺自治体の要望を尊重すべきだと求めました。