2018年4月7日(土)
イラク日報 空自にも
3日分 野党議員に提出
小野寺五典防衛相は6日の記者会見で、イラク派兵を行っていた航空自衛隊の「定時報告」(日報)3枚が、航空幕僚監部運用支援・情報部に電子ファイルとして保存されていることを明らかにしました。小野寺氏は「文民統制に関わりかねない重大な問題だ」との認識を示しました。
陸自のイラク派兵日報の存在はすでに確認されています。「イラクに関しては日報が残っていないことを確認している」という稲田朋美防衛相(当時)の昨年2月20日の答弁との矛盾がさらに深刻化しています。
防衛省によると、昨年2月22日に稲田防衛相から探索の指示が出た後発見されませんでしたが、今月5日に野党議員から資料要求を受け、改めて探索したところ、同日夜、3枚の日報が発見されました。日付は2004年3月6日~8日となっています。6日付には「対空脅威に関する情報」が別途報告されたことが記入されています。これらは6日の野党合同ヒアリングに提出されました。
空自は03年12月から約5年間にわたってイラクで活動し、06年からは武装米兵を含む多国籍軍の空輸を開始しました。防衛省がすでに公開している「週間空輸実績」によると、のべ約4万6000人(うち約62%が米軍人・軍属)を空輸。また、米軍などの小銃・拳銃約7000丁を空輸しました。名古屋高裁は08年4月、武装米兵の空輸は海外での武力行使を禁じた憲法9条1項に違反するとの判決を下しました。