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日本共産党

2018年3月4日(日)

なんだっけ

仮想通貨の規制って?

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(写真)仮想通貨が流出した交換業者コインチェックが入居するビル=東京都渋谷区

 Q 仮想通貨の流出事件で規制の強化を求める声が出ているね。

 A 2017年4月に施行された改正資金決済法では、政府が認定した団体が業界のルールづくりや仮想通貨交換業者への指導、利用者保護にあたることになっている。日本には、交換業者最大手のビットフライヤーが主導する日本ブロックチェーン協会と、加盟業者数が多い日本仮想通貨事業者協会があり、協議が続けられていた。

 Q 今後どうするの?

 A コインチェックの仮想通貨「NEM(ネム)」流出事件では、顧客から預かったネムをインターネットに接続したまま管理するなど、ずさんな実態がわかった。鍵を掛けない金庫を往来に置いて、現金を入れていたようなものだと言われた。業者の中からも「このままでは業界全体が信頼を失ってしまう」という声が強まり、ようやく近く自主規制団体が発足することになった。

 Q 政府はどうするの?

 A 担当官庁は金融庁だ。事件後、仮想通貨交換業者の立ち入り検査を行うなど実態把握に動いてきた。改正資金決済法で仮想通貨交換業者は登録制になった。登録審査中の営業も認めてきたが、この「みなし業者」も検査し、体制が不十分なら登録を認めないとしている。ただ、具体的な規制は業界の自主的取り組みに委ねる考えだ。しかし、それで十分か。射幸心をあおる宣伝で被害も出ている。仮想通貨を金融商品取引法の対象にして規制すべきだという声も強い。速やかな法的整備が求められている。

 (2018・3・4)


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