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日本共産党

2018年2月22日(木)

都知事施政方針

“豊洲、業界と合意”と正当化

問題は山積 汚染未解決

 東京都議会第1回定例会が21日開会し、小池百合子知事は施政方針演説で、築地市場(中央区)の豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)への移転を進める姿勢を示しました。


 小池知事は、豊洲移転を「10月11日に実施することで業界団体のみなさまと合意した」と強調。「移転前にさまざまな問題点を洗い出し、しかるべき対策を踏まえた上で開場の運びに至った」と正当化するとともに、専門家会議が提言した追加対策の「着実な実施により豊洲市場の信頼を高める」と述べました。

 しかし、移転について仲卸業者など多くの市場関係者は合意も納得もしていません。豊洲新市場用地の土壌汚染対策は失敗し、土壌も地下水もベンゼンなどの有害物質で高濃度に汚染されたまま。問題は何ら解決していません。追加対策工事の効果も疑問視されています。

 施政方針では、小池知事が都民に約束してきた「食の安全・安心を守る」「築地は守る」との文言は消え、築地市場の市場機能の確保にも一言もふれず、築地については再開発を述べるだけでした。

 また、保育園の待機児童問題では、2019年度末までの保育サービス整備目標を6万人増へ上積みし、「保育の質の向上」をうたいましたが、認可保育園の整備についてはふれませんでした。

 このほか、特別養護老人ホームの整備目標引き上げや、木造住宅の耐震化助成の対象地域拡大を進めると述べました。


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