しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年2月22日(木)

改憲すり合わせの場にするな

参院憲法審 仁比・吉良議員が批判

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(写真)意見表明する仁比聡平議員=21日、参院憲法審査会

 今通常国会で衆参両院を通じて初となる憲法審査会が21日、参院で開かれ、各党が「憲法に対する考え方」について意見を交換しました。日本共産党の仁比聡平議員は「国民の多数が改憲を求めていないのに、改憲項目をすり合わせ発議への地ならしとなる危険をはらむ審査会は動かすべきでない」と主張。その上で、日米軍事一体化が進むもとでの自衛隊の実態を隠し、国民をあざむいて9条改憲を狙う安倍政権を厳しく批判しました。

 9条改憲をめぐって安倍首相は、「自衛隊の任務や権限に変更が生じることはない」などと繰り返し、自衛隊を明記しても何も変わらないとごまかし続けています。

 仁比氏は、安保法制=戦争法のもとにある自衛隊が、「核態勢の見直し(NPR)」で核先制攻撃も辞さない核兵器の前進配備を進めようとしている米軍との一体化を深め、海外での武力行使をふくむ態勢を増強していると指摘。戦争法に基づく米艦防護を発動しながら国民に一切説明しようとしない安倍政権のもとで、米軍と肩を並べてたたかう自衛隊に変貌させられている実態を示しました。

 仁比氏は「憲法9条を改悪し、安倍政権のもとで大きく変貌する自衛隊を書き込むなら、憲法9条2項の戦力不保持、交戦権の否認の意味は変わらないどころか百八十度くつがえされ、際限のない海外における武力行使に道を開くことになる」と批判しました。

 他方、3月25日の党大会へむけて改憲案のとりまとめを進める自民党は、憲法審査会の場を通じて改憲議論のすりあわせをはかる姿勢をにじませましたが、各議員によって立場が違うことも浮きぼりになりました。

 山谷えり子議員は、9条2項を残し、「前項のもと、わが国の平和と独立、国民の生命と財産を守り、国際平和に寄与するための自衛隊を置く」という自らの条文案を提示。安倍首相提案を支持する内容です。

 一方で、「3項に、自衛権とともに自衛隊を明記することもありえよう」「憲法を改正して自衛隊を国軍と位置づける必要がある」などの発言も自民党議員から相次ぎました。

 同党の西田昌司議員は「これからもこういった議論を進めていって、お互いに本音の議論をさせていただきたい」と述べて、審査会を舞台に改憲議論を加速させる姿勢を示しました。

 日本共産党の吉良よし子議員は、沖縄での米軍ヘリの部品落下事故で、政府などに米軍機の飛行停止を要請するために上京した緑ケ丘保育園の父母会の嘆願書の内容を紹介。米軍基地のもとで、「子どもたちの命を守って」という当然の願いも、憲法の平和的生存権も踏みにじられていると指摘しました。

 さらに、核兵器禁止条約に背を向ける安倍政権の姿勢を批判し、「変えるべきは憲法ではない。安倍政権のもとで広がっている憲法に反する現実こそ変えるべきだ」と強調しました。


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