2018年2月15日(木)
生活保護基準引き下げ反対
暮らし 一層深刻
全生連が国会議員に要請
辰巳議員 「立場超え中止に」
全国生活と健康を守る会連合会(安形義弘会長)は14日、生活保護基準引き下げの中止を求めて国会で要請行動を行いました。参加者は、衆院厚生労働委員と予算委員に要請しました。
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安倍政権は2018年度予算案に、生活保護費のうち日常生活費に充てる「生活扶助」を最大5%、ひとり親世帯への「母子加算」は平均で約20%の削減を盛り込んでいます。
要請書は、生活保護の引き下げは保護利用者の暮らしを「一層深刻にし、国民生活全体の引き下げにつながる」と批判。いま必要なことは「保護基準以下の低所得者をなくす対策をとり、貧困の拡大を防ぐこと」だとして、引き下げの中止を求めています。
行動に先立ち開かれた集会で安形会長は、日本共産党の志位和夫委員長が衆院予算委員会で質問したことにふれ、「安倍首相は生活保護を“権利である”と一言も言わなかった。憲法が保障する権利を語れない人に、改憲を語る資格はない」と強調しました。暖房器具が使えず毛布にくるまって過ごすような国民に必要な予算は減らす安倍政権。一方で、米軍への「思いやり予算」を増やすことに「誰のための首相か」と厳しく批判しました。
老齢加算の縮小・廃止時に憲法25条違反だとして「生存権裁判」をたたかった東京都墨田区の吉田喜美さん(89)は、議員に訴えるため何度も国会に来たと話します。老齢加算廃止のうえ、13年からは生活扶助費を引き下げられたと語り「保護基準を下げるな、年寄りを殺す気か!」との訴えを口にしました。
日本共産党の辰巳孝太郎参院議員が駆けつけ、「志位委員長の質問で、アベノミクスは格差と貧困を縮小できていないと分かった。この問題は野党や他会派も取り上げ始めている。立場の違いを超えて保護基準引き下げ中止を求めていこう」とあいさつしました。