日本棋界の若手登竜門 囲碁・将棋新人王戦
第49期囲碁新人王に三浦太郎三段(記事を読む)
第55期将棋新人王戦決勝三番勝負 服部六段が先勝(記事を読む)
第49期囲碁新人王に三浦三段
藤井三段にストレート勝ち
囲碁の藤井浩貴三段(22)と三浦太郎三段(19)との対決となった第49期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局は1日、東京都千代田区の日本棋院東京本院でおこなわれ、午後3時54分、248手までで三浦三段が黒番半目勝ちをおさめ、シリーズ2連勝で優勝を決め、新人王を獲得しました。
新人王戦本戦出場は2回目。今期は、関涼介初段、原正和四段、牛栄子四段、蕭鈺洋二段を破って決勝三番勝負に進出しました。
最終盤に藤井三段に本人も「信じられない」という大きなポカが出て、大逆転で新人王を獲得した三浦三段は、「この勝ち方で新人王は恥ずかしい。これまでの新人王戦優勝者は強い人ばかりなので、最弱の新人王といわれないようにがんばりたい」と語りました。
みうら・たろう 2004年11月14日生まれ。東京都出身。洪清泉四段門下。20年度入段。23年三段昇段。
(写真)対局を振り返る、第2局を制し連勝で新人王となった三浦太郎三段(右)と、藤井浩貴三段。奥右から2人目は立会人の三村智保九段=1日、東京都千代田区の日本棋院
(歴代優勝者を見る)
囲碁第48期(23年)新人王に上野愛咲美五段(記事を読む)
将棋第54期(23年)新人王に上野裕寿四段(記事を読む)
囲碁・上野愛咲美新人王 特別対局 張栩九段
将棋・上野裕寿新人王 記念対局 藤井八冠
(記事を読む)
日刊紙で連日紹介、日曜版に多彩な企画
(赤旗名人戦はこちら)
(写真)優勝杯を手にする囲碁の上野愛咲美新人王(左)と将棋の上野裕寿新人王=12月13日、東京都内
新人王表彰式開く
囲碁 上野愛咲美五段
将棋 上野裕寿四段
囲碁・将棋の新人王戦(しんぶん赤旗主催)で優勝した、将棋第54期新人王の上野裕寿(ひろとし)四段(20)と囲碁第48期新人王の上野愛咲美(あさみ)五段(22)の合同表彰式が12月13日、東京都港区の明治記念館でおこなわれました。
小木曽陽司赤旗編集局長、小林覚日本棋院理事長、榊原史子関西棋院常務理事、羽生善治日本将棋連盟会長が主催者あいさつ。
小木曽編集局長は、ことしの新人王戦は、囲碁・将棋ともに、話題てんこ盛りの、注目される棋戦となったことを紹介。「女性初の新人王となった囲碁の上野愛咲美さん、将棋新人王の上野裕寿さんの、今後のいっそうのご活躍を期待します」と話しました。
上野愛咲美新人王の師匠・藤澤一就(かずなり)八段、上野裕寿新人王の兄弟子・菅井竜也八段が祝辞を述べました。
上野愛咲美新人王は、「歴代の新人王を獲得された方は、素晴らしく強い方ばかりなので、私も今回新人王になれて光栄に思います。これからも精進してまいります」と謝辞を述べました。
上野裕寿新人王は、プロ棋士デビュー3戦目での棋戦優勝という珍記録となったことにふれ、「これからの活躍が評価される部分。始まった第55期の新人王戦でも、またスピーチできるようがんばっていきたい」と決意を語りました。
(写真)囲碁第48期新人王に上野愛咲美五段 将棋第54期新人王に上野裕寿四段
将棋新人王に上野四段
2勝1敗で藤本四段破る
(写真)対局後、検討する上野四段(左)と藤本四段。奥真ん中は立会人の森信雄七段、右端は小木曽陽司赤旗編集局長=10月31日、大阪市福島区の関西将棋会館(峯松進撮影)
将棋の第54期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の第3局が31日、大阪市福島区の関西将棋会館でおこなわれ、上野裕寿四段(20)が113手で、同じ井上慶太九段門下の弟弟子である藤本渚四段(18)を破り、2勝1敗で優勝を決め、新人王を獲得しました。
上野四段は、今年10月1日に四段昇段・プロ入りしたばかり。プロデビュー3局目で棋戦優勝を決めるという珍しい記録を打ち立てました。
新人王戦は4期連続4回目の出場で、今期は、2回戦からの出場。中澤沙耶女流二段、新人王戦優勝経験があり、今年の第36期竜王戦の挑戦者にもなった伊藤匠七段、同じく新人王戦優勝経験のある増田康宏七段を連破し、準決勝では第53期新人王の服部慎一郎六段を破った吉池隆真三段に勝って決勝三番勝負に進出。初優勝に輝きました。
新人王を獲得した上野四段は「ずっと苦しいと感じていて、最終盤、負けを覚悟しましたが、最後は運がよかった。デビューしてから一つ結果を出すことができたので、他の棋戦でも活躍できるよう頑張っていきたい」と語りました。
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囲碁第48期新人王戦
上野五段 初の女性新人王
姚六段にストレート勝ち
(写真)対局後、検討する上野愛咲美五段(左)と姚智騰六段。(奥右から)小木曽陽司赤旗編集局長、立会人の加藤充志九段=9月22日、東京都千代田区の日本棋院
囲碁の姚智騰(よう・ちとう)六段(25)と上野愛咲美(あさみ)五段(女流名人、女流立葵杯)(21)との対決となった第48期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局は22日、東京都千代田区の日本棋院東京本院でおこなわれ、午後5時31分、238手までで上野五段が白番中押し勝ちし、シリーズ2連勝で優勝しました。
女性棋士が新人王戦で優勝するのは、史上初の快挙です。
上野五段は、第46期新人王戦(2021年)で、女性棋士として第22期(1997年)の青木喜久代七段(当時)以来2人目となる決勝三番勝負に進出したものの、外柳是聞三段に1勝2敗で敗れていました。2度目の決勝三番勝負進出で、見事にリベンジを果たしました。
男女競合の棋戦で、女性棋士が優勝したのは、第15期若鯉戦(2020年)の藤沢里菜四段、第16期の若鯉戦(21年)の上野愛咲美四段、第17期の同戦(22年)の上野四段(段位はいずれも当時)がありますが、早碁ではない、持ち時間が長い決勝番勝負での棋戦で女性棋士が優勝するのは、初めてです。
対局後のインタビューで、「しんぶん赤旗」の小木曽陽司編集局長からお祝いの花束を受け取った上野五段は「一昨年の決勝三番勝負で負けて悔しかったので、リベンジできてとてもうれしい」と語りました。
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囲碁第47期(22年)新人王に酒井佑規三段(記事を読む)
将棋第53期(22年)新人王に服部慎一郎五段(記事を読む)
(写真)優勝杯を手にする将棋・服部慎一郎新人王(右)と囲碁・酒井佑規新人王=12月6日、東京・港区の明治記念館
新人王表彰式開く
将棋 服部慎一郎五段
囲碁 酒井 佑規三段
将棋・囲碁の新人王戦(しんぶん赤旗主催)で優勝した将棋第53期新人王の服部慎一郎五段(23)と囲碁第47期新人王の酒井佑規(ゆうき)三段(18)の合同表彰式が6日、東京都港区の明治記念館でおこなわれました。
小木曽陽司赤旗編集局長、佐藤康光日本将棋連盟会長、小林覚日本棋院理事長、榊原史子関西棋院常務理事が主催者あいさつ。
小木曽編集局長は、服部五段、酒井三段、両新人王ともに、すでにタイトル戦で活躍していることを紹介、新人王戦優勝を跳躍台として「一般棋戦でも活躍されることを期待します」と話しました。
服部新人王の兄弟子・村田顕弘(あきひろ)六段(妹弟子の脇田菜々子女流初段代読)、酒井新人王の院生時代の師範・岡田伸一郎九段が祝辞を述べました。
服部新人王は「新人王を取った方は偉大な棋士になっておられる。『いつか私も』と目標にしていた。これからも新人王に恥じないいい将棋を指し、タイトルを取れる棋士になりたい」と決意を表明。酒井新人王は、インターネットで海外の棋士と打った経験が新人王戦にも生かされたとし、「これからも経験と努力を重ね、今まで見守り育ててくださった方々への感謝を忘れずに、精進してまいりたい」と語りました。
(写真)囲碁第47期新人王に酒井佑規三段 将棋第53期新人王に服部慎一郎五段
第53期将棋新人王に服部慎一郎五段
2勝1敗で逆転優勝
(写真)対局後、検討する服部五段(左)と黒田五段。右端は立ち会いの森信雄七段=1日、大阪・福島区の関西将棋会館(峯松進撮影)
1勝1敗のタイで迎えた将棋の第53期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第3局が1日、大阪市福島区の関西将棋会館でおこなわれ、服部慎一郎五段(23)が144手で、第2局につづき黒田尭之(たかゆき)五段(26)を連破し、2勝1敗で逆転優勝を決め、新人王を獲得しました。
今期は2回戦からの出場で、横山友紀四段、古賀悠聖四段、佐々木大地七段、齊藤優希三段を連破。奨励会時代も含めて4回目の出場で初の決勝進出を果たしました。
服部五段はこれまでに三番勝負の経験も棋戦優勝(加古川青流戦)の経験もあり、王将戦で挑戦者決定リーグに入るなど、全棋士参加の一般棋戦でも活躍。絶好調で決勝三番勝負を迎えていました。
第1局を落とした服部五段。第2局で追いつき、その勢いで逆転Vを決めました。昨年に続いて、若手棋戦二連勝となりました。
本局まで33勝10敗で、勝数、対局数、連勝15は全棋士ランキング1位、勝率7割6分7厘は6位。
新人王を獲得した服部五段は「第1局から第3局まで類型が少ない力戦形で、一手一手難しかった。新人王戦は取りたい棋戦だったのでうれしい」と語りました。
はっとり・しんいちろう 1999年8月2日生まれ。富山県出身。中田章道七段門下。2020年4月、四段昇段・プロ入り。今年9月30日五段昇段。21年第11期加古川青流戦で棋戦初優勝。
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囲碁第47期新人王に酒井佑規三段
大竹七段にストレート勝ち
(写真)終局後、検討を行う酒井佑規三段(右)と大竹優七段。左から2人目は立会人の蘇耀国九段=30日、東京都千代田区の日本棋院
囲碁の酒井佑規三段(18)の先勝で迎えた第47期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第2局は30日、東京都千代田区の日本棋院東京本院でおこなわれ、285手まで白番の酒井三段が大竹優七段(20)に1目半勝ちし、2勝0敗のストレートで新人王のタイトルを獲得しました。
今期は1回戦で坂井嵩司二段、2回戦で田中康湧三段(関西棋院)、準々決勝で阿部良希三段(同・現四段)、準決勝で優勝候補の小池芳弘七段(第44期準優勝)を破って決勝に進出しました。
「混沌(こんとん)流」と称される、乱戦でこそ発揮される剛腕を見せつけ、本因坊リーグ入りを果たした格上の大竹七段を連破して、新人王の座につきました。
酒井新人王は「1、2局とも苦しい展開で、難しいギリギリの碁だった。連勝できたのは運がよかった」とし、「1回戦から苦しい碁がつづき、自分の課題、問題点が見えてきた。それを修正して、他棋戦でもがんばりたい」と今後の抱負を語りました。
さかい・ゆうき 2004年4月14日生まれ。東京都出身。緑星囲碁学園出身。18年13歳で入段、21年三段に昇段。
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囲碁第46期(21年)新人王に外柳是聞三段(記事を読む)
将棋第52期(21年)新人王に伊藤 匠四段(記事を読む)
(写真)優勝杯を手にする囲碁新人王の外柳是聞三段(右)と将棋新人王の伊藤匠四段=4日、東京都港区
囲碁・将棋新人王を表彰
囲碁 外柳是聞三段
将棋 伊藤 匠四段
囲碁第46期新人王戦(しんぶん赤旗主催)で初優勝した外柳是聞(そとやなぎ・せぶん)三段(26)と将棋第52期新人王戦(同)で初優勝した伊藤匠(いとう・たくみ)四段(19)の合同表彰式が12月4日、東京都港区の明治記念館でおこなわれました。
主催者を代表して小木曽陽司赤旗編集局長は、両新人王にお祝いの言葉をのべ、「新人王戦がトップ棋士への登竜門として、新しい力を輩出する役割を担っていけるよう、今後とも力を尽くしたい」とあいさつ。優勝カップ、賞金目録を贈呈しました。
日本棋院の小林覚理事長、関西棋院の正岡徹理事長、日本将棋連盟の佐藤康光会長がそれぞれあいさつし、賞状を贈りました。
外柳新人王の兄弟子、富士田明彦七段は「決勝で力が強い上野愛咲美女流棋聖を相手に堂々とたたかい、勝ち切ったことは、今後の自信にもつながるのではないか」と激励。外柳新人王は「新人王戦は目標とする棋戦でした。今後は少しずつ成長できれば...」と決意を語りました。
伊藤新人王の師匠、宮田利男八段は「プロ入り1年で結果を出すとは思わなかった」とのべ、同い年の藤井聡太四冠とタイトルを争う時が必ずくると期待を表明。伊藤新人王は「若手棋士の登竜門といわれる新人王戦で優勝できたことで自信がつき、今後につなげていきたい」とのべました。
(写真)第46期囲碁新人王に外柳是聞三段 第52期将棋新人王に伊藤匠四段
第46期囲碁新人王に外柳是聞三段
ラストチャンスをものに
(写真)終局後、検討を行う外柳是聞三段(手前左)と上野愛咲美女流棋聖。立会人の蘇耀国九段(奥左から5人目)、「しんぶん赤旗」の小木曽陽司編集局長(奥左端)=10月15日、東京都千代田区の日本棋院
1勝1敗のタイで迎えた囲碁の第46期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第3局は15日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、午後5時38分、272手まで白番の外柳是聞(せぶん)三段(26)が上野愛咲美女流棋聖(19)を中押しで破り、2勝1敗で初優勝をおさめました。上野女流棋聖による女性初の新人王はなりませんでした。
外柳三段は5期連続5回目の本戦出場。年齢制限により最後の新人王戦で、ラストチャンスをものにしました。公式戦初優勝です。
これまでは1回戦止まりでしたが、今期は渡辺由宇二段、姜ミ侯四段、牛栄子三段、酒井佑規二段、小山空也四段を連破して初めて決勝の舞台に進みました。
故高林拓二七段門下。同門からは、富士田明彦七段(第38期)、許家元十段(第40期)につづく3人目の新人王です。外柳三段は(決勝三番勝負を前にして)「新人王戦のことばかりを考えて過ごした」「これまで(ファンに)いいニュースを届けられなかったが、これで喜んでもらえる」と笑顔で語り、「ライバルたちは活躍している。自分も近づきたい」と抱負をのべました。
そとやなぎ・せぶん 1994年12月23日生まれ。岩手県出身。故高林拓二七段門下。2014年入段、16年二段、18年三段。
(第1局の記事詳報・棋譜)
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将棋第52期(21年)新人王に伊藤匠四段
2連勝でストレート
(写真)古賀悠聖四段(右)に勝ち第52期将棋新人王になった伊藤匠四段。奥は立ち会いの伊藤果八段=10月11日、東京・将棋会館
将棋の伊藤匠四段(19)の先勝で迎えた第52期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局は11日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後5時17分、伊藤四段が古賀悠聖四段(20)を104手で破り、2連勝で初優勝を飾りました。
伊藤四段は3期連続3回目の本戦出場。今期はプロ入り後初の新人王戦で同期対決を制して新人王を獲得しました。
今期は加藤桃子女流三段、相川浩治三段、古森悠太五段を連破、準決勝で前期準優勝の齊藤優希三段を下して初めて決勝の舞台に進みました。
今年の成績は本局まで22勝6敗、勝率7割8分6厘。全棋士ランキングで勝数は3位、勝率は5位、連勝は6位と絶好調で本局を迎えました。
連勝で新人王を獲得した伊藤四段は「ホッとしています。いろいろな棋戦で活躍できるようにしたい」と語りました。(関連記事・棋譜)
いとう・たくみ 2002年10月10日生まれ。東京出身。宮田利男八段門下。2013年9月奨励会入会、18年4月三段、20年10月四段昇段・プロデビュー。
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囲碁第45期(20年)新人王に関 航太郎三段(記事を読む)
将棋第51期(20年)新人王に池永 天志四段(記事を読む)
(写真)優勝トロフィーを手にする新人王の(左から)将棋の池永天志四段と囲碁の関航太郎三段=12月19日、東京都港区
将棋・囲碁新人王を表彰
将棋 池永天志四段
囲碁 関航太郎三段
将棋第51期新人王戦(しんぶん赤旗主催)で優勝した池永天志(いけなが・たかし)四段(27)と囲碁第45期新人王戦で優勝した関航太郎(せき・こうたろう)三段(20)の合同表彰式が19日、東京都港区の明治記念館でおこなわれました。
小木曽陽司赤旗編集局長は、レベルアップしている若手棋士の活躍の舞台として新人王戦がますます面白くなっているとし、新人王戦を"卒業"する両新人王に「一般棋戦でのご活躍を期待します」とあいさつ。優勝カップ、賞金目録を贈呈しました。
日本将棋連盟の佐藤康光会長、日本棋院の小林覚理事長、関西棋院の正岡徹理事長がそれぞれあいさつし、両新人王に賞状を贈りました。
池永四段の師匠、小林健二九段は「奨励会三段リーグを抜けるまでの8年は無駄ではなかった」と弟子の苦労に思いをいたし、池永四段は「新型コロナの影響で、対局ができることに勝る喜びはない、との思いを強くした。優勝は光栄なことですが、この結果に満足せず、日々精進してまいりたい」と謝辞をのべました。
関三段の師匠、藤澤一就八段は「AI(人工知能)の精緻さも取り入れつつ、人間のダイナミックさもよく出ていた」と新人王戦でのたたかいぶりをたたえ、関三段は「決勝では棋士人生においていちばん納得のいく内容の碁が打てた。新人王という名誉あるタイトルを取れたことをうれしく思います」と喜びを語りました。
(写真)第51期将棋新人王に池永天志四段 第45期囲碁新人王に関航太郎三段
(峯松進撮影)
第45期囲碁新人王に関航太郎三段
18歳 逆転で栄冠「報われた」
(写真)逆転勝利を決めた関航太郎三段(右)と佐田篤史七段(左)、立ち会いの今村俊也九段=16日、大阪市中央区の関西棋院(峯松進撮影)
第45期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第3局は16日、大阪市中央区の関西棋院でおこなわれ、午後5時28分、190手まで日本棋院の関航太郎三段(18)が関西棋院の佐田篤史七段(24)に、白番中押し勝ちをおさめ、第1局で敗れたあと連勝し、逆転勝利で新人王を獲得しました。
入段4年目、3回目の本戦出場。1回戦で坂井嵩司初段(現二段)を、2回戦で西健伸四段(関西棋院)を破り、鶴田和志六段、横塚力七段という強豪・優勝候補を破って決勝に進出しました。
今年はこれで25勝7敗と勝率8割に迫る好成績です。第43期新人王(2018年)の広瀬優一四段は同門。
新人王に輝いた関三段は「プロになって以来、よい成績を上げられなかったので、結果が出せたことは、これまでの自分が報われたようでうれしい」と喜びを語りました。
せき・こうたろう 2001年11月28日生まれ。東京出身。藤澤一就八段門下。17年入段、18年二段、20年三段昇段。20年、第7回グロービス杯日本代表。
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将棋第51期新人王に池永天志四段
最後のチャンス結実
(写真)齊藤優希奨励会三段(右)に勝利し、第51期新人王になった池永天志四段(左)。奥右は立ち会いの宮田利男八段=19日、東京・将棋会館
池永天志四段(27)の先勝で迎えた将棋の第51期新人王戦決勝三番勝負第2局は19日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後5時35分、池永四段が119手で齊藤優希奨励会三段(24)を破り、ストレートで新人王を獲得しました。
第46期から連続6回出場(これまでの最高記録は三段の時の第47期にベスト8)、プロデビュー以来3回目の出場。年齢制限により今期限りの新人王戦でしたが、最後の決勝戦でチャンスをものにしました。
これで加古川青流戦につづいて若手棋戦二つ目のタイトルです。
今期は2回戦からの出場で、第49期準優勝の出口若武四段、古賀悠聖三段(現四段)、山本博志四段、渡辺和史四段を連破して三番勝負に進出しました。
新人王となった池永四段は「目標の優勝を達成することができてよかった。難しいたたかいだったが、最後は振り切れてよかった」と喜びを語りました。
いけなが・たかし 1993年4月20日生まれ。大阪市出身。小林健二九段門下。2018年4月、四段昇段・プロデビュー。19年、第9期加古川青流戦で棋戦初優勝。
(第1局の記事詳報・棋譜)
(第2局の記事詳報・棋譜)
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(写真)優勝杯を手にする囲碁新人王の孫喆七段(左)と将棋新人王の高野智史五段=12月17日、東京都港区
将棋・囲碁新人王を表彰
囲碁 孫 喆七段
将棋 高野智史五段
囲碁第44期新人王戦(しんぶん赤旗主催)で初優勝した孫喆(そん・まこと)七段(23)、将棋第50期新人王戦(同)で初優勝した高野智史(たかの・さとし)五段(26)との合同表彰式が17日、東京都港区の明治記念館でおこなわれました。
小木曽陽司赤旗編集局長が主催者あいさつし、優勝カップ、賞金目録を贈呈。小林覚日本棋院理事長、滝口政季関西棋院常務理事、佐藤康光日本将棋連盟会長がそれぞれあいさつし、両新人王に賞状を贈りました。
この中で小木曽編集局長は、若手棋士の活躍が際立つ中で新たに新人王戦が注目されているとし、両新人王の「今後のご活躍を期待します」とのべました。
孫七段の師匠、萩原睦七段は「師匠として恵まれた」と弟子をたたえ、孫七段は「囲碁を続けられたのは師匠のおかげ。活躍して師匠を有名にしたい」と会場を沸かせました。
高野五段の師匠、木村一基王位が「師匠を乗り越えろ」と話を結び、高野五段は、悩みながらプロの道を決意した経緯をとつとつと語りました。その過程を支え続けた師匠に「その優しさは自分にはまぶしすぎた」と感謝の気持ちを伝え、参加者の涙を誘いました。
続いて開かれた祝賀会で、囲碁文化振興議員連盟の柳本卓治会長(前参院議員)があいさつしました。
(写真)第44期囲碁新人王に孫 喆七段 第50期将棋新人王に高野智史四段
第44期囲碁新人王に孫七段
ラストチャンスつかむ
(写真)小池芳弘四段(右)に連勝し第44期新人王になった孫喆七段。後方は立ち会いの溝上知親九段=10月7日、東京都千代田区の日本棋院
囲碁の第44期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第2局は10月7日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、午後4時31分、230手まで孫喆(まこと)七段(23)が小池芳弘四段(21)を白番中押しで破り、2連勝で新人王を獲得しました。棋戦初優勝です。
孫七段は2017年の第42期についで2回目の決勝進出。七段昇段により今期が最後の新人王戦で、ラストチャンスをものにしました。
昨年、名人戦リーグ入りを果たし、トッププロに名を連ねた実力者。その経験を生かして新人王獲得で本棋戦を卒業することになりました。
今期は、藤村洋輔三段、呉柏毅(う・ぼい)五段、姚智騰(よう・ちとう)五段に勝って決勝に進出しました。
孫七段は「きょう決められてよかった。結果を残せたのでそれを自信にして他の棋戦もがんばりたい」と語りました。
1996年2月21日生まれ。神奈川県出身。萩原睦七段門下。2012年入段、17年、第42期新人王戦準優勝、18年、第44期名人戦リーグ入り・七段昇段。
(歴代優勝者を見る)
第50期将棋新人王に高野四段
棋戦初優勝
(写真)増田康宏六段(左から2人目)に勝利し第50期新人王になった高野智史四段(右)。立ち会いの阿部光瑠六段(左)、小木曽陽司「しんぶん赤旗」編集局長(同3人目)=10月28日、東京・将棋会館
将棋の第50期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第3局が10月28日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後5時35分、98手で後手の高野智史四段(26)が増田康宏六段(21)を下し、2勝1敗で増田六段の3度目の優勝を阻止し、初優勝を成し遂げました。棋戦初優勝です。
高野四段は今期、渡部愛女流王位(当時)、澤田真吾六段、石井健太郎五段、八代弥七段を連破して決勝に進出しました。今年度はこの対局まで21勝8敗・勝率7割2分4厘と好成績を残しています。
師匠の木村一基九段が9月26日に46歳の史上最年長で初タイトルとなる王位を獲得したのが話題になったばかり。師匠ゆずりの受け将棋で、決勝三番勝負でも粘り強い指し回しがひかり、新人王戦50年の節目の年に新人王に輝きました。
高野四段は「師匠も新人王をとった。王位もとられ、自分もがんばらなければと思っていたなか、結果が出せてうれしい」と笑顔で答えました。
1993年10月27日生まれ。埼玉県富士見市出身。木村一基九段門下。中央大学法学部卒。2015年10月四段昇段・プロデビュー。
(歴代優勝者を見る)
囲碁第44期新人王戦
孫七段と小池四段の対決
囲碁の第44期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の準決勝第2局、孫喆(そん・まこと)七段(23)対小山空也四段(22)戦が9月2日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、205手目まで孫七段が黒番中押し勝ちし、2年ぶり2度目の決勝進出を決めました。これで決勝三番勝負は小池芳弘四段と孫七段の対決となりました。
決勝三番勝負は、第1局が9月30日(月)、第2局が10月7日(月)、第3局が同16日(水)に、いずれも東京・日本棋院「幽玄の間」でおこなわれます。
孫七段は1回戦で藤村洋輔三段、2回戦で呉柏毅(ウ・ボイ)四段(関西棋院)、準々決勝で姚智騰(よう・ちとう)四段を連破して準決勝に進出しました。
第42期(2017年)の決勝三番勝負は、芝野虎丸七段(現八段)に敗れており、七段昇段で最後のチャンスとなる今期はなんとしても優勝したいところ。
孫七段1996年2月21日生まれ。神奈川県出身。萩原睦七段門下。2011年入段、18年名人戦リーグ入りにより七段。12年第9回中野杯準優勝(非公式戦)、17年第42期新人王戦準優勝。
小池四段は1998年7月6日生まれ。神奈川県出身。高林拓二七段門下。2015年夏季入段、今年四段に昇段。18年の第13回若鯉戦準優勝。
将棋第50期新人王戦
増田六段と高野四段の対決
将棋の第50期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の準決勝、増田康宏六段(21)対早咲誠和(まさかず)赤旗名人(46)戦が9月24日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、増田六段が152手で勝って、3度目の決勝進出を決めました。決勝三番勝負は高野智史四段(25)との対戦となりました。
ここまで逆転につぐ逆転で準決勝まで駒を進めてきた早咲さん。勝てば、2010年の第41期で加來博洋(かく・はくよう)さん以来、アマチュア2人目の決勝進出となる大一番でしたが、一歩及びませんでした。早咲さんは局後、「序盤は思い通り指せましたが、残念でした。今期は伸び伸びと指せて、楽しかった」と振り返りました。
増田六段は新人王戦を第47・48期に連覇した実力者。森内俊之九段、藤井猛九段につづいて3度目の新人王獲得を目指します。
決勝の対戦相手となる高野四段は、準決勝で、第10回朝日杯将棋オープン戦(2016年)で優勝経験のある八代弥七段を破って、初の決勝進出を決めました。
決勝三番勝負は、第1局が10月9日(水)、第2局が同21日(月)、第3局が同28日(月)で、いずれも東京・将棋会館でおこなわれます。
第43期(18年)囲碁新人王に広瀬優一二段(記事を読む)
第49期(18年)将棋新人王に藤井聡太七段(記事を読む)
(写真)優勝杯を手にする将棋新人王の藤井聡太七段(左)と囲碁新人王の広瀬優一二段=12月4日、東京都港区
将棋・囲碁新人王を表彰
将棋・藤井さん 日々精進をしたい
囲碁・広瀬さん 身引き締まる思い
将棋第49期新人王戦(しんぶん赤旗主催)で初優勝した藤井聡太(ふじい・そうた)七段(16)と囲碁第43期新人王戦(同)で初優勝した広瀬優一(ひろせ・ゆういち)二段(17)との合同表彰式が12月4日、東京都港区の明治記念館でおこなわれました。16歳、17歳の、「新人王」の称号にふさわしいふたりの晴れ舞台を170人の関係者が祝いました。
小木曽陽司赤旗編集局長が主催者あいさつし、優勝カップ、賞金目録を贈呈。
佐藤康光日本将棋連盟会長、團宏明日本棋院理事長、榊原史子関西棋院常務理事がそれぞれあいさつし、両新人王に賞状を贈りました。
両新人王の師匠、将棋の杉本昌隆七段、囲碁の藤澤一就八段が祝辞をのべました。
藤井・将棋新人王は「トップ棋士への登竜門と言われている新人王戦での優勝を機にさらなる飛躍ができるよう日々精進していきたい」とのべ、広瀬・囲碁新人王は「お世話になった方々からお祝いの言葉をいただき身の引き締まる思いがした。初心、感謝を忘れず精進してまいりたい」と決意を語りました。
超党派の将棋文化振興議員連盟副会長の市田忠義日本共産党副委員長(参院議員)も出席しました。
(写真)第43期囲碁新人王 広瀬優一二段 第49期将棋新人王 藤井聡太七段
16歳藤井七段 新人王
将棋 31年ぶり最年少更新
(写真)将棋の第49期新人王戦で優勝した藤井聡太七段(右)と出口若武三段。向こう側右から小木曽陽司赤旗編集局長、立ち会いの糸谷哲郎八段=17日、大阪市・関西将棋会館(峯松進撮影)
将棋の第49期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局が17日、大阪市福島区の関西将棋会館でおこなわれ、藤井聡太七段(16)が105手で出口若武(わかむ)三段(23)を破り、2連勝で初優勝を果たしました。
藤井七段の16歳2カ月での新人王獲得は、第18期(1987年)の森内俊之九段(十八世名人)の17歳0カ月の記録を31年ぶりに塗り替える快挙です。
藤井七段は今年2月から5月の間に四段から七段へスピード昇段したため、16歳の若さながら規定により今回が最後の新人王戦出場でした。初出場だった前期はベスト8で敗退しましたが、今期は見事ラストチャンスを優勝に結び付けました。
ストレートで三番勝負を制した藤井七段は「今回が最後のチャンスでしたので、優勝する形で卒業できたことはとてもうれしく思います」と喜びを語りました。
ふじい・そうた 2002年7月19日生まれ。愛知県瀬戸市出身。杉本昌隆七段門下。16年10月1日四段昇段・プロデビュー。18年2月1日五段、同17日六段、5月18日七段昇段。第11回朝日杯将棋オープン戦で公式戦初優勝。
(第1局の記事詳報)
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第43期囲碁新人王に17歳広瀬二段
若手棋戦優勝の夢実現
(写真)大西研也三段(左)に連勝し、第43期囲碁新人王になった広瀬優一二段=1日、東京都千代田区の日本棋院
囲碁の第43期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局が1日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、午後4時14分、広瀬優一二段(17)が225手まで黒番4目半勝ちし、2連勝で新人王のタイトルを獲得しました。
今年の目標は「若手棋戦での優勝」だったという広瀬二段。「まだ実感がないですけど、ホッとしています。目標を達成できてよかったです」と喜びを語り、「最初はずっと難しいと思っていました」と大熱戦を振り返りました。
広瀬二段は、2001年8月9日生まれ。東京都出身。藤澤一就八段門下。16年入段、17年二段。日本棋院東京本院所属。
(第2局の記事詳報・棋譜)
(第1局の記事詳報・棋譜)
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(歴代優勝者を見る)
第43期 囲碁新人王戦 あすから決勝三番勝負/中堅と若手、注目の対決(記事を読む)
43期囲碁新人王戦
大西三段が決勝進出 広瀬二段と対決
囲碁の第43期新人王戦(しんぶん赤旗)の準決勝第2局、姚智騰(よう・ちとう)四段(20)対大西研也三段(23)戦が20日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、208手まで大西三段が黒番半目勝ちを収め、初の決勝進出を決めました。
これで決勝は、大西三段と広瀬優一二段(17)の対決となりました。
大西三段は1995年7月27日生まれ。千葉出身。2012年入段、16年三段昇段。NHK杯戦の記録を務めています。今年はこ
れまで12勝7敗、通算成績は96勝68敗となっています。
決勝三番勝負に向けて、大西三段は「勝っても負けても今後に生かせる対局にしたい」、広瀬二段は「決勝を意識せずに粘り強く打ちたい」と話しました。
囲碁第43期新人王戦
広瀬二段が決勝進出
囲碁の第43期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の準決勝第1局、張瑞傑三段(19)対広瀬優一二段(17)戦が8月16日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、186手まで広瀬二段が白番中押し勝ちし、初の決勝進出を決めました。
準決勝第2局、姚智騰(よう・ちとう)四段(20)対大西研也三段(23)戦は20日(月)に同所でおこなわれます。
広瀬二段は2001年8月9日生まれ。東京出身。藤澤一就八段門下。
16年入段で今年プロ入り3年目。新人王戦は2回目の出場で決勝進出を決めました。
16年は13勝5敗、17年は20勝10敗と大きく勝ち越し、今年はこれまで18勝7敗と好調です。新人王戦で初タイトルを狙います。
第49期 将棋新人王戦
10日から決勝三番勝負
「大阪シリーズ」に熱い視線
29連勝で将棋ブームを巻き起こした藤井聡太七段(16)と、若手強豪を次々と破った出口若武(わかむ)三段(23)の大注目の対決となった将棋の第49期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負は10日(水)、大阪市福島区の関西将棋会館で開幕します。両者は、奨励会三段リーグ戦で1回対戦があるだけ(藤井勝ち)です。七段に昇段したため、段位規定により新人王戦出場は今期が最後となる藤井七段か、今年9月までの三段リーグ戦で勝ち越して波に乗る出口三段か。「大阪シリーズ」に将棋ファンの熱い視線が注がれています。(続きを読む)
藤井七段、決勝進出 将棋第49期新人王戦
将棋新人王戦 出口三段と来月決戦
将棋の第49期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の準決勝第2局、藤井聡太七段(16)対青嶋未来五段(23)戦が9月25日、大阪市の関西将棋会館でおこなわれ、藤井七段が勝ち、初の決勝三番勝負進出を決めました。藤井七段は、昇段により最後の新人王戦。ラストチャンスをものにできるか注目されています。
終局後、藤井七段は「中盤、(5筋で)抑え込まれる展開にならずに手をつくることができたので、そのあたりから少しずつ指せるようになった」と対局を振り返り、「決勝三番勝負に進むことができて、公式戦での番勝負は初めてなので、落ち着いて指せるかと思うので、しっかりと全力を尽くしたい」と語りました。
藤井七段、青嶋五段の両者は初手合。先手の青嶋五段は得意とする右玉(みぎぎょく)戦法をとりましたが、中盤、藤井七段が駒得から着実に優位を築き上げ114手で勝ちました。
藤井七段は、10月10日からの決勝三番勝負(会場はすべて大阪)で出口若武(でぐち・わかむ)奨励会三段(23)と対戦します。
村田智穂女流二段による本局の観戦記は「しんぶん赤旗」10月19日付から掲載予定です。
出口三段、初の決勝へ 将棋第49期新人王戦
藤井七段・青嶋五段勝者と対戦
将棋の第49期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の準決勝、梶浦宏孝四段(23)対出口若武(でぐち・わかむ)奨励会三段(23)戦が11日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、107手で出口奨励会三段が勝って、初の決勝進出を決めました。
決勝戦では、25日におこなわれる準決勝、藤井聡太七段(16)対青嶋未来五段(23)の勝者と対戦します。
奨励会三段として決勝進出を果たしたのは、第46期の大橋貴洸四段に続き5人目で、優勝は第44期の都成竜馬五段のみです。
出口奨励会三段は今期、2回戦で澤田真吾六段、3回戦で井出隼平四段、準々決勝で甲斐日向三段を破って準決勝に進出。準決勝では、増田康宏六段の新人王戦3連覇を阻止した梶浦四段に勝って決勝進出となりました。
1995年4月28日生まれ。兵庫県明石市出身。井上慶太九段門下。
将棋第49期新人王戦
藤井七段勝ち4強そろう
将棋の第49期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の準々決勝第4局、藤井聡太七段(16)対近藤誠也五段(22)戦が8月31日、大阪市の関西将棋会館でおこなわれ、藤井七段が84手で勝ち準決勝進出を決め、史上最年少優勝へ一歩駒をすすめました。これでベスト4が出そろい、藤井七段は準決勝で青嶋未来五段(23)と対戦します。
もうひとつの準決勝は、新人王連覇中の増田康宏六段を準々決勝で破った梶浦宏孝四段(23)と奨励会員でひとり勝ち上がった出口若武三段(23)の対戦です。
六段以下が出場資格の新人王戦。藤井七段は規定により今期が最後の出場となり注目されたこの対局。相手の近藤五段は王位戦・王将戦でリーグ入りするなど若手の強豪です。
駒がぶつかり合った中盤戦では互いに長考を重ね、攻め合いに突入。最後は藤井七段が熱戦を制しました。
初参加の昨年はベスト8止まりだった藤井七段。決勝の舞台へはあと1勝です。
藤井七段は「玉が薄い形でたたかいになり均衡を保つのが難しかった。攻め合いになってからは少しずつ良くなった。番勝負(決勝)に出られるよう全力をあげたい」と決意を語りました。
藤井七段 大接戦制す
将棋新人王戦 ベスト8そろう
将棋の第49期新人王戦(しんぶん赤旗主催)3回戦、藤井聡太七段(16)対八代弥六段(24)戦が28日、大阪市の関西将棋会館でおこなわれ、藤井七段が勝って、ベスト8進出を決めました。次の準々決勝は近藤誠也五段と対戦します。
藤井七段は昨年ベスト8。八代六段は第46・47期(2015・16年)に連続してベスト4に進出しました。本局は両者初手合で、ベスト8の最後のひとりを決める対戦でした。
先手となったのは八代六段で戦型は角換わり。序盤は速い進行でしたが、中盤から一手一手考慮時間を使う難しい将棋となり、互いに残り10分を切り秒読みとなっても形勢不明の大熱戦。わずかに藤井七段が残して132手で接戦を制しました。
藤井七段は昇段により今期が最後の新人王戦。終局後、「最後まで難しかった。新人王戦は今期が最後の機会になるので、少しでも上を目指して頑張りたい」と語りました。
他の準々決勝は、増田康宏六段―梶浦宏孝四段、青嶋未来五段―佐々木勇気六段、出口若武三段―甲斐日向三段。
渡辺弥生(みお)女流初段による本局の観戦記が「しんぶん赤旗」8月22日付から掲載予定です。
(対戦表を見る)
第49期将棋新人王戦 ベスト16出そろう
藤井、増田らに注目
第49期将棋新人王戦は2回戦が終了し、5月3日から3回戦が始まります。3連覇をめざす増田康宏五段(20)や、最年少新人王をめざす藤井聡太六段(15)が順調に勝ち上がり、奨励会三段勢からは出口若武三段(23)と甲斐日向三段(25)が3回戦に進出。若手の熱いたたかいが注目されます。
昨年につづき今期も将棋ファンの注目の的は、高校1年生になった藤井六段の活躍です。2回戦で古森悠太四段(22)を破り3回戦に進出。次は八代弥六段(24)との対戦です。
史上最年少で棋戦初優勝し連続昇段した藤井六段。新人王も最年少記録での獲得なるか、注目されます。また、七段昇段のチャンスを目前にしており、新人王戦出場も段位制限で今期限りとなる可能性があります。
新人王戦史上初の3連覇がかかっているのが増田五段。3回戦は、昨年度、勝ち数、勝率とも藤井六段に次いで2位だった大橋貴洸四段(25)が相手です。
昨年準優勝の佐々木大地四段(22)と、第46・47期にベスト4進出の実力者、青嶋未来五段(23)との対局も、3回戦で楽しみな一局です。
出口三段は、王位戦リーグ入りを果たしている強豪、澤田真吾六段(26)を破っての3回戦進出。甲斐三段も昨年ベスト4入りした石井健太郎五段(26)を下して3回戦に駒を進めました。
藤井六段の連勝を29で止めた佐々木勇気六段(23)、他の棋戦でも活躍している近藤誠也五段(21)も勝ち上がっており、優勝レースがますます激しくなりそうです。
今期は奨励会枠で出場の西山朋佳三段(22)と女流棋士枠で出場の谷口由紀女流二段(25)の女性同士の対決が話題となりました。西山三段が勝ち、藤井六段との対局を目指しましたが、八代六段に阻まれました。
(写真)優勝カップを手にする芝野虎丸囲碁新人王(左)と増田康宏将棋新人王=12月1日、東京都内
新人王を表彰
囲碁 芝野七段 将棋 増田四段
囲碁第42期新人王戦(しんぶん赤旗主催)で初優勝した芝野虎丸(しばの・とらまる)七段(18)と将棋第48期新人王戦(同)を連覇した増田康宏(ますだ・やすひろ)四段(20)との合同表彰式が12月1日、東京都港区の明治記念館でおこなわれました。
山本豊彦「しんぶん赤旗」日曜版編集長が「『しんぶん赤旗』は来年2月創刊90周年を迎えます。これからも日本の伝統・文化である囲碁・将棋の普及につとめてまいります」とあいさつし、優勝カップ、賞金目録を贈呈。
團宏明日本棋院理事長、正岡徹関西棋院理事長、佐藤康光日本将棋連盟会長がそれぞれあいさつし、両新人王に賞状を贈りました。
新人王の師匠、囲碁の洪清泉三段、将棋の森下卓九段が祝辞をのべました。
芝野・囲碁新人王は「新人王戦は危ない場面も多く、優勝できたのは運がよかったです。他の棋戦でもがんばります」とのべ、増田・将棋新人王は「3回戦、斎藤慎太郎七段に勝てて波に乗れました。将棋界でだれも成し遂げられていない新人王3連覇ができるようにがんばりたい」と決意を語りました。
(写真)第42期囲碁新人王 芝野虎丸七段 第48期新人王 増田康宏四段
増田四段が将棋新人王に
連覇は20年ぶり3人目
将棋の第48期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局が10月16日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、増田康宏四段(19)が120手で佐々木大地四段(22)を破り、2連勝で2年連続の優勝を果たしました。
新人王の連覇は、第27・28期(1996・97年)に藤井猛九段が達成して以来20年ぶり、3人目の快挙です。
ストレートで三番勝負を制し連覇を達成した増田四段は「今期は厳しい対局も多く、かなりきつい時もあった。連覇は難しいと思っていたので達成できてうれしい」と喜びを語りました。(関連記事)
1997年11月4日生まれ。東京都昭島市出身。2014年10月四段昇段・プロデビュー。昨年、新人王戦で公式戦初優勝。
囲碁新人王戦 芝野七段押し切る
孫五段を熱戦の末下す
囲碁の第42期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局が10月2日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、午後3時52分、221手まで黒番の芝野虎丸七段(17)が孫喆(まこと)五段(21)を破って、2連勝で初優勝を飾りました。
芝野七段は7月、全棋士参加のテレビ棋戦竜星戦で優勝し、三段から一気に七段に昇段しました。このため3回目の出場にもかかわらず今期で新人王戦卒業が決まっています。
最後のチャンスをものにした芝野七段は「決勝の2局とも、危ない局面があったが、結果が残せたのはよかった」と喜びを語り、「(今後の目標は)とりあえず、日本国内で実績を残したい」と笑顔を見せました。
1999年11月9日生まれ。神奈川出身。2014年夏季入段、15年二段、16年三段、17年七段。
(関連記事・棋譜はこちら)
藤井四段4強ならず
将棋新人王戦 佐々木四段進出
将棋の第48期新人王戦準々決勝、藤井聡太四段(15)対佐々木大地四段(22)戦は9月7日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、佐々木四段が121手で勝ってベスト4進出を決めました。準決勝で石井健太郎四段(25)と対戦します。
振り駒で先手になったのは佐々木四段。相居飛車の力戦となり、形勢不明の中盤が続きましたが、最後は佐々木四段が藤井四段の攻めを切らせ後手玉を即詰みにしとめました。
藤井四段はYAMADAチャレンジ杯、加古川青流戦につづいてベスト4の壁に阻まれました。
藤井四段には史上初の中学生新人王、森内俊之九段がもつ最年少優勝記録17歳0カ月の30年ぶりの更新がかかっていましたが、記録更新は来期に持ち越されました。
勝った佐々木四段は「せっかくの機会なので決勝三番勝負には出たい。いい将棋を指していきたい」と語り、藤井四段は「序盤、苦しくしてしまった。中盤はずっと分からなかったが、秒読みになって一方的に崩れたのが残念だった」と肩を落としました。
藤井四段が16連勝
将棋新人王戦、8強一番乗り
赤旗名人健闘
将棋の藤井聡太四段(14)は5月4日、大阪市の関西将棋会館でおこなわれた新人王戦(しんぶん赤旗主催)で、アマチュアの横山大樹赤旗名人(26)と対局し、100手で勝って、自身が持つプロ入り後の公式戦連勝記録を16に更新しました。次は12日の王将戦、対西川和宏六段(31)戦です。
年間連勝記録では神谷広志八段の28連勝(1986~87年)が史上最多。羽生善治三冠は22連勝(歴代3位)の記録を持っています。
藤井四段は昨年10月、史上最年少(14歳2カ月)でのプロ入り後、15連勝。非公式戦ながら将棋界の第一人者、羽生三冠にも勝って、非凡な才能を示しました。
この日の勝利で、新人王戦はベスト8に一番乗り。新人王戦史上最年少優勝へ一歩駒を進めました。
横山さんはアマチュア将棋大会の昨年のしんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会(赤旗名人戦)で初優勝をおさめ、第53代「赤旗名人」としてプロの公式戦である新人王戦に出場。1・2回戦でプロ並みの実力を持つ奨励会三段を連破して藤井四段との対局を実現しました。
勝った藤井四段は「途中苦しい将棋もあったので16連勝もできたのは幸運でした。新人王戦はトップ棋士への登竜門といわれている棋戦ですので、全力で優勝を目指します」と力強く語り、横山赤旗名人は「本局も自分らしい将棋が指せた。悔しさは残りますが、実力を出し切れたし、公式戦を楽しめた」と笑顔をみせました。
観戦記者、池田将之さんによる観戦記が「しんぶん赤旗」6月23日付から掲載予定です。
将棋の新人王戦 1970年に創設し1年に1期おこない、48期目を迎えている「しんぶん赤旗」主催の若手棋戦です。現在、年齢制限は「26歳以下」。棋士は10代、20代の青春時代に力を充実させていきます。新作戦を披露したり、若さの特権である深い読みと読みをぶつけ合う盤上の激闘が魅力で、全棋士参加棋戦に引けを取らない魅力にあふれます。これまでに佐藤天彦名人や渡辺明竜王、羽生善治三冠や森内俊之九段らそうそうたるメンバーが新人王のタイトルを取っていることから「一流棋士への登竜門」と呼ばれています。
(詳報)
将棋新人王戦 5月4日 藤井四段VS赤旗名人
ベスト8かけ3回戦へ
第48期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)は2回戦が終了し、5月からベスト8を懸けた3回戦が始まります。話題の中学生棋士、藤井聡太四段(14)とアマチュア代表の昨年の赤旗名人、横山大樹さん(26)との対戦が実現。注目の一局は5月4日におこなわれます。
藤井四段は将棋界の第一人者、羽生善治三冠(王位・王座・棋聖)を、非公式戦ながら破って、大きな注目を浴びています。プロ入り後の連勝記録も更新中でいま14連勝。(記事の続きを読む)
第42期囲碁新人王戦 芝野七段が先勝
強烈な勝負手で決める
芝野虎丸七段(17)と孫喆(そん・まこと)五段(21)の対決となった第42期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第1局が9月18日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、午後4時10分、252手まで芝野七段が白番中押し勝ちをおさめ、シリーズ先勝としました。第2局は10月2日(月)に同所でおこなわれます。
若手実力者同士の注目の決勝戦。握って孫五段の先番となりました。
両者とも早打ちで極めて速い進行。黒51から下辺の白石を攻め、本格的なたたかいとなり、以降、息つく暇もないたたかいがつづきました。(続きを読む)
第42期囲碁新人王戦 18日から決勝三番勝負
高いレベルに期待と注目
芝野虎丸七段(17)と孫喆(そん・まこと)五段(21)の"本命対決"となった第42期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負は18日(月・祝)に東京都千代田区の日本棋院で開幕します。誰もが認める実力者同士。「レベルの高い決勝戦が期待される」(大矢浩一九段)と注目が集まっています。(続きを読む)
4強出そろう 第42期囲碁新人王戦
第42期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)は7月13日、準々決勝が終了し、ベスト4が出そろいました。
この日、東京・千代田区の日本棋院でおこなわれた準々決勝、安達利昌四段(26)対芝野虎丸三段(17)戦は黒番の芝野三段が中押し勝ちし、姚智騰(よう・ちとう)四段(19)対西健伸(たけのぶ)二段(17)=関西棋院=は西二段が白番4目半勝ちし、それぞれ準決勝進出を決めました。
勝った芝野三段は準決勝で藤沢里菜女流三冠=女流本因坊・女流立葵杯・女流名人=(18)と、西二段は孫喆(そん・まこと)五段(21)と対戦します。
藤沢女流三冠は、女流棋士としては、準優勝した青木喜久代八段以来20年ぶりのベスト4進出。16連勝と絶好調の芝野三段戦は目が離せません。
西二段は関西棋院の"伏兵"、3月22日以来、自身初の9連勝と調子をあげています。毎回優勝候補と目されてきた孫五段は「今期こそ」と狙っています。
◎第42期囲碁新人王戦/8強出そろう
第42期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)は5月22日までに2回戦が終了しベスト8が出そろいました。実力、経験を兼ね備えた20代4人と実力でひけをとらない10代4人の進出。6月1日(木)から始まる準々決勝はいずれも好カードです。
藤沢里菜(ふじさわ・りな)女流二冠(18)と鈴木伸二七段(26)の対戦(6月1日)は、準々決勝の中でも注目の一局です。今期女流棋戦で負けなしで絶好調の藤沢が、若鯉戦、中野杯で優勝経験のある実力者鈴木に、どんなたたかいを挑むのか? 鈴木も今期が新人王獲得のラストチャンスとなるだけに負けられません。
安達利昌四段(26)も年齢制限でラストチャンス。準々決勝では、芝野虎丸三段(17)との対局です。芝野は前期新人王戦優勝の大西竜平二段(17)と肩を並べる、若手の中での最有力棋士で、昨年NHK杯戦準優勝の寺山怜四段(26)を破って勝ち上がってきました。
有望新人と評されて入段した孫喆(そん・まこと)五段(21)もはや7年目。これまで棋戦優勝経験がないものの優勝候補のひとりです。次は同世代の大西研也三段(21)が相手です。
関西棋院所属で唯一ベスト8入りしたのが西健伸(にし・たけのぶ)初段(17)。準々決勝では台湾出身の姚智騰四段(19)との対戦です。姚は農心杯(世界囲碁最強戦)の日本代表にも選ばれた実力者です。
(5月31日付)
第42期囲碁新人王戦
期待の新顔、実力者...見どころ満載
第42期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)は1回戦が終了し、4月3日から2回戦が始まります。今期も新顔の登場、実績豊かな高段者の実力発揮と見どころ満載です。
昨年は大西竜平二段(17)の史上最年少優勝で幕を下ろした新人王戦。今期は日本棋院24人、関西棋院9人が本戦に出場。関西棋院は、昨年準優勝の谷口徹三段(20)ら4人が2回戦に進出、西健伸(たけのぶ)初段(17)、原正和二段(19)ら新顔の活躍が期待されます。(続きを読む)
中学生棋士の藤井四段
将棋新人王戦デビュー
史上5人目の中学生棋士として注目される藤井聡太四段(14)は3月10日、大阪市の関西将棋会館で大橋貴洸四段(24)と対局し、新人王戦(しんぶん赤旗主催)デビューを果たしました。
藤井四段は昨年10月、14歳2カ月でプロ入りし、加藤一二三九段を抜く史上最年少記録として話題になりました。
プロ棋士とともに、その卵である奨励会三段も出場できる新人王戦。難関の三段リーグ戦を最速の1期で駆け抜けたため、新人王戦はこの日が初登場となりました。
対局相手の大橋四段は同時にプロ入りした新四段。奨励会三段時代に新人王戦決勝に進出、菅井竜也六段(当時)を大いに苦しめた強豪です。
後手番となった藤井四段は中盤から苦しい我慢の将棋となりましたが、逆転で144手の熱戦を制し、デビュー戦を飾りました。
「早い段階で形勢を損ねてしまい、どう粘るかという将棋になった。なんとか勝ちになってよかった」と藤井四段。「新人王戦は若手強豪がそろい、登竜門といわれる棋戦だけにがんばりたい」。
これで公式戦5連勝です。
第47期(16年)将棋新人王に増田康宏四段
第41期(16年)囲碁新人王に大西竜平二段
(写真)囲碁の大西竜平二段(右)と将棋の増田康宏四段=16日、東京都港区
新人王を表彰
将棋 増田四段 囲碁 大西二段
しんぶん赤旗が主催する将棋、囲碁のプロ公式戦で優勝した、第47期将棋新人王の増田康宏四段(19)と、第41期囲碁新人王の大西竜平二段(16)の合同表彰式が16日、東京都港区の明治記念館でおこなわれました。
小木曽陽司赤旗編集局長が両新人王に「これを機に飛躍していただきたい」とあいさつし、優勝トロフィー、賞金目録を贈呈。谷川浩司日本将棋連盟会長、山城宏日本棋院副理事長、今村俊也関西棋院常務理事がそれぞれあいさつし、賞状を贈りました。
増田新人王の師匠、森下卓九段、囲碁の高尾紳路名人が祝辞をのべました。
増田新人王は「子弟そろって新人王になれて感慨深い。新人王をはずみにこれからも活躍したい」とのべ、大西新人王は「新人王をとれたことで満足せず、(芝野)虎丸くん(三段)と"竜虎(りゅうこ)"で世界の若手と勝負して活躍していきたい」と決意を語りました。
(写真)第41期囲碁新人王 大西竜平二段 第47期新人王 増田康宏四段
将棋新人王戦 増田四段が優勝
10年ぶりに10代新人王
将棋の増田康宏四段(18)の先勝で迎えた第47期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局が11日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後5時48分、増田四段が123手で石田直裕四段(27)を破って、2勝0敗で新人王を獲得しました。公式戦初優勝で、将棋では10年ぶりの10代の新人王の誕生です。
増田四段は奨励会三段時代からベスト8に進出してきた実力者。今期初の決勝進出で、第1局につづいて本局も相手に優勢な場面を許しながら、逆転で勝利をもぎとりました。
石田四段は年齢制限で最後のチャンスでしたが、一歩及びませんでした。
増田四段は1997年11月4日生まれ。東京都昭島市出身。森下卓九段門下。2012年4月から三段リーグ戦参加、14年10月、四段昇段プロデビュー。今年度の成績は22勝9敗(勝率7割9厘)。
増田新人王の話 きょうは苦しい将棋で、負けも覚悟した局面もあったので、勝ててとてもうれしい。第2局が重要だと考えていたので、この一局で決めるつもりで臨みました。(今後の目標は)一局一局、すべての対局でいい将棋が指せるようにしたい。
(詳報・棋譜)
(第1局の記事を読む)
(トーナメント表)
第41期囲碁新人王戦
大西二段、最年少優勝 16歳6カ月
囲碁の第41期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第2局が30日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、227手で大西竜平二段(16)が谷口徹二段(20)=関西棋院=に黒番中押し勝ちし、2連勝で新人王のタイトルを獲得しました。公式戦初優勝です。
16歳6カ月での新人王獲得で、2年前の一力遼七段の最年少記録(17歳3カ月)を塗り替え、史上最年少の新人王となりました。
大西二段は2015年に入段したばかり。新人王戦は今期初出場で、プロ2年目にして、いきなり若手の頂点まで上りつめました。
今年は10連勝を含め30勝8敗となりました。
2000年3月14日生まれ。東京都狛江市出身。11年、小学6年のときに「小学生名人」になりました。
大西竜平新人王の話 今まで応援してくれた人たちに恩返しができました。決勝に出るまでも、決勝の碁も難しい碁が多く、運がよかった。一力さんの記録は抜きましたが、新人王を取ったからと気をゆるめないようにしたい。世界の若手はすごく強い。そういう人たちと勝負したい。
(詳報・棋譜)
(第1局の記事を読む)
(トーナメント表)
第46期(15年)将棋新人王に菅井竜也六段
第40期(15年)囲碁新人王に許家元三段
第40期囲碁新人王 許家元三段 第46期将棋新人王 菅井竜也六段
(写真)表彰式でトロフィーを手に喜びの許家元囲碁新人王(左)と菅井竜也将棋新人王=12月15日、東京都内(記事を読む)
許家元三段が第40期囲碁新人王に
平田智也四段(21)と許家元(きょかげん)三段(17)との対決となった第40期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第2局は9月16日、東京・市ケ谷の日本棋院でおこなわれ、許三段が第1局につづいて勝ち、2勝0敗で新人王を獲得しました。
許三段は公式戦初優勝。新人王戦2回目の出場で、入段後2年6カ月での優勝です。13日に若手棋戦のゆうちょ杯(非公式戦)でも優勝したばかり、その勢いで一気に決めました。
1997年12月24日生まれ。台湾出身。高林拓二六段門下。2013年入段、今年三段昇段。2014年、第1回グロービス杯準優勝。
許三段連勝で新人王に
ヨセ勝負で劣勢はね返す
許家元三段が優勝を決めた、16日の第40期囲碁新人王戦決勝三番勝負第2局は、序盤の劣勢をはね返した逆転勝ちでした。
許三段の先勝を受けた本局は、序盤、「決勝戦ということを意識してか白番の許三段の手が伸びなかった。そこをついて黒番の平田智也四段が優勢にすすめたと思います」と立ち会いの大矢浩一九段。
黒は右辺の白を攻撃しながら中央を厚くしてヨセ勝負に。その後、黒に疑問手もでて、許三段が逆転し、午後5時27分、194手まで許三段が白番中押し勝ちをおさめました。
大矢九段は「許三段は、冷静な面を見せました。黒のやりすぎをとがめたり、辛抱強く打ったのが、逆転につながりました」と語りました。
新人王を決めた許三段は「きびしい碁を逆転することもあって運が良かった」と今期トーナメントを振り返り、「(新人王は)今後の自信につながった。今後は一般棋戦でもがんばりたい」と語りました。
(棋譜をみる)
囲碁新人王戦 許家元三段が先勝
難しいヨセ勝負制す
平田智也四段(21)と許家元三段(17)の対決となった第40期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第1局は11日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、午後5時7分、175手まで許三段が黒番中押し勝ちをおさめました。(記事の続きを読む)
菅井竜也六段が第46期将棋新人王に
菅井竜也六段(23)1勝、大橋貴洸(たかひろ)奨励会三段(23)1勝のタイで迎えた、第46期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負最終第3局は19日、大阪市の関西将棋会館でおこなわれ、午後4時19分、136手で菅井六段が第2局につづいて勝って、逆転で新人王を獲得しました。
菅井六段は関西若手の実力者でありながら、これまで準決勝の壁に3度阻まれてきました。トーナメント途中で六段に昇段、今期で新人王戦"卒業"が決まっていたので、今回の決勝進出が最初で最後のチャンスでした。師匠の井上慶太九段、その師匠若松政和七段を継いで3代にわたる新人王の誕生です。
優勝を決めた菅井六段は「苦しい将棋が多かったので、結果を出せてよかった。これからも他の棋戦でがんばりたい」とコメントしました。 ◇
すがい・たつや 1992年4月17日生まれ。岡山出身。井上慶太九段門下。2010年4月四段昇段、今年3月に六段昇段。11年、第5回大和証券杯最強戦で公式戦初優勝、将棋大賞新人賞受賞。
菅井、自信の穴熊で勝利
大橋、中盤優勢も届かず
ラストチャンスの本命・菅井竜也六段(23)と、プロ入りのかかった奨励会員・大橋貴洸(たかひろ)三段(23)の対決で注目された第46期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)は19日、菅井六段の優勝で幕を閉じました。第1局に敗れカド番に立たされながらも、逆転で新人王を勝ち取りました。
改めて振り駒で大橋三段の先手。後手・四間飛車の相穴熊の戦型で18手まで第2局と同じ進行。
52手目、菅井六段が20分の考慮で△7五歩から仕掛け、たたかいが始まりました。
69手目▲2四角から飛角交換して▲3四飛とした局面は「飛車の利きが大きく先手よし」の声があがりました。
72手目、菅井六段が16分を費やして放った△5七角が「△3五角からの攻めと、△3三歩からの飛車攻めを見た勝負手」(立ち会いの北浜健介八段)で、ここから流れが変わり形勢不明に。
攻め合いとなりましたが、108手目△8八香~△9七桂が痛打となって、逆転勝利が決まりました。
敗れた大橋三段は「やれるだけのことはやった。今日の結果は残念」と肩を落としました。
北浜八段は「大橋三段がうまく指してリードしましたが、決め手を与えない菅井六段の指し回しが巧みで、実力をみせました。内容の濃い一局でした」と評しました。(棋譜を見る)
第45期(2014年)将棋新人王戦に阿部光瑠四段
第39期(2014年)囲碁新人王に17歳・一力 遼七段
(写真)カップを手にする囲碁第39期新人王の一力遼七段(左)と将棋第45期新人王の阿部光瑠五段=12月12日、東京都新宿区
新人王2氏を表彰
将棋 阿部五段、囲碁 一力七段
将棋第45期新人王戦(しんぶん赤旗主催)で初優勝した阿部光瑠(あべ・こうる)五段(20)と囲碁第39期新人王戦(同)を史上最年少で制した一力遼(いちりき・りょう)七段(17)の表彰式が12月12日、東京都新宿区の日本青年館でおこなわれました。
小木曽陽司赤旗編集局長があいさつし、優勝カップ、賞金目録を贈呈。谷川浩司日本将棋連盟会長、和田紀夫日本棋院理事長、今村俊也関西棋院常務理事がそれぞれあいさつし、両新人王に賞状を贈りました。
新人王の師匠、将棋の中村修九段、囲碁の宋光復九段が祝辞をのべました。
阿部新人王は「新人王戦は奥深き山のような存在でした。この棋戦で優勝できたのは名誉なことです。新人王の名に恥じないよう初心を忘れず精進していきたい」とのべ、一力新人王は「新人王戦は長い歴史があり、歴代優勝者も素晴らしい方ばかり。新人王に自分の名を刻めたことは光栄。これをバネに一般棋戦、海外棋戦でもがんばっていく」と決意を語りました。
第45期将棋新人王戦
阿部四段が初優勝
2・3局連勝し逆転
佐々木勇気五段(20)1勝―阿部光瑠(こうる)四段(19)1勝のタイで最終局にもつれ込んだ第45期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第3局が24日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後5時2分、99手で阿部四段が勝って、対戦成績2勝1敗で新人王戦初優勝を決めました。
阿部四段は25日生まれで、10代最後の日を新人王の栄冠で飾りました。全公式棋戦を通じても初優勝、青森出身棋士の新人王戦優勝も初めてです。
阿部四段は、第1局で敗れたものの、第2、3局を連勝し、逆転での新人王獲得です。
今期は2回戦からの出場で、坂井信哉三段、石田直裕四段、斎藤慎太郎五段、菅井竜也五段を破って決勝に進出しました。
終局後、「素直にうれしい。(三番勝負は)どれも難しい将棋だったので、勝ててうれしい。これからもこつこつとやっていきたい」と喜びを語りました。
1994年10月25日生まれ。青森県弘前市出身。中村修九段門下。2011年4月四段昇段プロデビュー
初戦 佐々木五段が快勝
将棋新人王戦 中盤優位 押し切る
佐々木勇気五段(20)と阿部光瑠(こうる)四段(19)の対決となった第45期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第1局が10月8日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後4時46分、102手で佐々木五段が快勝しました。第2局は17日(金)に同所でおこなわれます。(続きを読む)
第2局 阿部四段タイに持ち込む
最新の左穴熊で攻め勝つ
佐々木勇気五段(20)の先勝で迎えた第45期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第2局は17日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後5時14分、136手で阿部光瑠(こうる)四段(19)が勝って、対戦成績を1勝1敗のタイに戻しました。決着は24日に同所でおこなわれる最終第3局に持ち越されました。(続きを読む)
将棋・第45期新人王戦―注目の若手16強入り
将棋の第45期新人王戦(しんぶん赤旗主催)は2回戦が終了し、5月3日から3回戦が始まります。四段8人、五段5人、プロ棋士を目指す奨励会三段3人が3回戦に進出しました。
昨年、三段で初めて優勝した都成竜馬(となり・りゅうま)三段は連覇を目指して勝ち進んでいます。3回戦で優勝候補の1人、菅井竜也五段と対戦します。(続きを読む)
第39期囲碁新人王
17歳・一力七段が優勝
最年少記録31年ぶり更新
優勝候補同士の決勝戦として大きな注目を集めた囲碁の第39期新人王戦(「しんぶん赤旗」主催)決勝三番勝負第3局が9月25日、名古屋の日本棋院中部総本部でおこなわれ、午後5時14分、145手で黒番の一力遼七段(17)が志田達哉七段(23)に中押し勝ちし、対戦成績2勝1敗で新人王に輝きました。
一力七段は17歳3カ月の新人王獲得で、1983年の依田紀基五段(当時)の新人王戦の最年少優勝記録(17歳5カ月)を31年ぶりに更新する史上最年少新人王の誕生です。
六段以下が出場資格の新人王戦は両者とも今期で"卒業"。一力七段は最後のチャンスをものにし、有終の美を飾りました。
一力七段は、2013年の若鯉戦、今年のグロービス杯(若手世界一を決める国際戦)につづき、若手棋戦を総なめにしました。
一力七段の話 今期が最後だというプレッシャーがあったが、勝てて良かった。(1勝1敗に持ち込まれて今日まで)長い1週間でしたが、いつもどおり平常心で打つよう心がけた。今後は一般棋戦でもがんばりたい。
囲碁新人王戦決勝三番勝負第1局
一力遼七段が先勝
志田達哉七段(23)と一力遼七段(17)の"本命"対決となった第39期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負の第1局は11日、名古屋市東区の日本棋院中部総本部でおこなわれ、午後6時16分、266手まで一力七段が黒番半目勝ちをおさめました。(続きを読む)
囲碁新人王戦決勝第2局
志田七段勝ちタイに
第39期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負は、一力遼七段(17)の先勝で迎えた第2局が17日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、午後5時13分、145手まで志田達哉七段(23)が黒番中押し勝ちをおさめ、対戦成績を1―1のタイに戻しました。これで決着は25日(木)、名古屋・日本棋院中部総本部での最終第3局に持ち越されました。(続きを読む)
囲碁第39期新人王戦―32人が本戦に
しんぶん赤旗主催の囲碁公式戦、第39期新人王戦本戦は4月3日に1回戦が終わりました。優勝候補、2人の女流、初出場の棋士らが勝ち上がり、10日から始まる2回戦以降の対局が楽しみです。
新人王戦は25歳以下、六段以下の若手棋士によるトーナメントです。今期は前期準優勝の余正麒七段(関西棋院)が新人王戦"卒業"となったため、例年より1人少ない32人(日本棋院24人、関西棋院8人)が本戦に出場しました。(続きを読む)
第44期将棋新人王に都成竜馬三段 第38期囲碁新人王に富士田明彦三段
新人王2氏を表彰
囲碁 富士田四段 将棋 都成三段
(写真)囲碁新人王の富士田明彦四段(左)と将棋新人王の都成竜馬三段=3日、東京都新宿区
囲碁第38期新人王戦で前期の雪辱を果たして優勝した富士田明彦四段(22)と将棋第44期新人王戦でプロ棋士を目指して修業中の奨励会員として初優勝した都成竜馬(となり・りゅうま)三段(23)の表彰式が3日、東京都新宿区の日本青年館でおこなわれました。
小木曽陽司赤旗編集局長があいさつし、優勝カップ、賞金目録を贈呈。和田紀夫日本棋院理事長、牛窪義高関西棋院棋士会長、谷川浩司日本将棋連盟会長がそれぞれあいさつし、両新人王に賞状を贈りました。
富士田新人王の師匠、高林拓二六段、関西奨励会幹事の山崎隆之八段が祝辞をのべました。
富士田新人王は「新人王の名に恥じないよう精進し、国際棋戦でも活躍したい」とのべ、都成新人王は「プロとして将棋を指している姿を見てもらえるように精進します」と謝辞をのべました。
囲碁新人王に富士田三段
第38期 前期の雪辱果たす
富士田明彦三段(21)の先勝で迎えた第38期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局は26日、大阪市中央区の関西棋院でおこなわれ、午後4時52分、181手まで富士田三段が黒番中押し勝ちで余正麒(よせいき)七段(18)をくだし、2連勝で新人王を獲得しました。
富士田三段は前期につづいての決勝進出で、2度目のチャンスを生かしました。1991年11月8日生まれ、北海道出身。高林拓二六段門下。2006年入段、11年三段。
富士田三段の話 去年、決勝で負けたのは悔しかった。振り返るとかなりまずい碁だったが、今年は内容がよくなった。今後は一般棋戦でリーグ入りしタイトル争いに絡めるようにがんばりたい。
奨励会の都成三段が優勝
将棋44期 新人王戦初の快挙
(写真)第44期将棋新人王戦を制した都成竜馬三段(右)と藤森哲也四段。奥は立会人の小木曽陽司赤旗編集局長(左端)、行方尚史八段(その右)=22日、東京・将棋会館 |
第44期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第3局は10月22日、東京・将棋会館でおこなわれ、午後5時45分、都成竜馬(となりりゅうま)三段(23)が116手で藤森哲也四段を破り、対戦成績2勝1敗で新人王を獲得しました。プロ棋士(四段以上)でない奨励会三段の優勝は1970年創設の新人王戦史上初の快挙です。
今期は2回戦で村田顕弘五段に勝って対プロ棋士初勝利をあげ、次つぎプロ棋士を連破。準決勝では第41期新人王の阿部健治郎五段を破って決勝に進出しました。
都成三段は1990年1月17日生まれ。宮崎市出身。谷川浩司九段門下。2000年9月奨励会入会、07年10月三段リーグ入り。
都成三段の話 優勝できてよかった。得るところの多い番勝負でした。三段リーグでは壁にぶつかっていたので、これをいいきっかけにしてその壁を破っていけたらいい
第37期囲碁新人王に金沢 真三段
第43期将棋新人王に永瀬拓矢五段
第37期囲碁新人王 金沢 真三段 第43期将棋新人王に永瀬拓矢五段
新人王2氏を表彰
将棋 永瀬五段 囲碁 金沢三段
(写真)囲碁新人王の金沢真三段(右)と将棋新人王の永瀬拓矢五段=4日、東京・日本青年館
「しんぶん赤旗」主催の新人王戦―第43代将棋新人王の永瀬拓矢五段(20)、第37代囲碁新人王の金沢真三段(20)の表彰式が4日、東京都新宿区の日本青年館でおこなわれました。
小木曽陽司赤旗編集局長は「お二人とも二十歳。前途洋々たるものがあります。他棋戦でもご活躍されることを期待します」とあいさつ、優勝カップ、賞金目録を贈りました。
谷川浩司日本将棋連盟専務理事、山城宏日本棋院副理事長、今村俊也関西棋院常務理事がそれぞれあいさつし、両新人王に賞状を贈りました。
永瀬新人王の師匠、安恵照剛(やすえ・てるたか)八段、金沢新人王の兄弟子の高尾紳路九段が祝辞を述べ、師匠、故藤沢秀行名誉棋聖夫人モトさんの祝電が紹介されました。
永瀬新人王は「自分らしく粘り強く指して流れが良くなりました。研さんと努力を積み、来年もまたこの場に立ちたい」、金沢新人王は「決勝三番勝負は幸運でした。囲碁ファンのみなさまの期待に応えられるように頑張っていきます」と、それぞれ決意を語りました。
第37期囲碁新人王に金沢三段
富士田三段を下す
1勝1敗のタイで迎えた第37期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第3局が10月9日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、288手まで白番の金沢真三段(20)が富士田明彦三段(20)を破って、対戦成績2勝1敗で新人王に輝きました。終局は午後5時17分。(続きを読む)
第2局・金沢三段勝ち、タイに
富士田明彦三段(20)の先勝で迎えた第37期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第2局が28日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、午後4時52分、金沢真三段が215手まで黒番中押し勝ちをおさめ、対戦成績を1勝1敗のタイに持ち込みました。(続きを読む)
第1局・富士田明彦三段が先勝
富士田明彦三段(20)と金沢真三段(20)の若きライバル対決となった第37期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第1局が19日、東京都千代田区の日本棋院でおこなわれ、富士田三段が午後4時25分、275手まで黒番6目半勝ちを収めました。(続きを読む)
囲碁第37期新人王戦・ベスト8出そろう
フレッシュな熱戦に期待
囲碁の第37期新人王戦(しんぶん赤旗主催)は2回戦が終了し、ベスト8が出そろいました。準優勝経験者が順当に勝ち上がる一方、初のベスト8入りが半数の4人にのぼるなど、準々決勝の対局もフレッシュな熱戦が期待されます。(続きを読む)
将棋新人王に永瀬五段
第43期 藤森四段を下す
1勝1敗のタイとなった第43期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負は31日、最終第3局が東京都渋谷区の将棋会館で指され、永瀬拓矢五段(20)が午後5時31分、116手で藤森哲也四段(25)をくだし、対戦成績を2勝1敗として新人王に輝きました。(続きを読む)(記事を読む)
将棋新人王戦決勝・第2局
藤森、熱戦制しタイに
永瀬拓矢五段(20)の先勝で迎えた第43期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局は23日、東京都渋谷区の将棋会館で指され、午後5時56分、133手で藤森哲也四段(25)が勝ち、対戦成績を1勝1敗のタイに持ち込みました。第3局は31日(水)に同所でおこなわれます。(続きを読む)
将棋新人王戦決勝三番勝負
永瀬五段が先勝<
受けの永瀬拓矢五段(20)に攻めの藤森哲也四段(25)。棋風好対照の対決となった第43期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負の第1局は11日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後6時30分、永瀬五段が177手の熱戦を制して先勝しました。(続きを読む)
若手棋士の熱戦に期待
将棋43期新人王戦 8強出そろう
将棋の第43期新人王戦(しんぶん赤旗主催)は3回戦が終了し、ベスト8が出そろいました。第37期新人王の糸谷哲郎六段(23)のほか、三段2人、四段4人、五段1人が進出、低段・低年齢者の活躍が目立ちます。(続きを読む)
第42期将棋新人王に佐藤六段
第36期囲碁新人王に村川七段
第36期囲碁新人王・村川七段 第42期将棋新人王・佐藤六段
新人王の表彰を受ける囲碁・村川大介七段(左)と将棋・佐藤天彦六段=12月5日、東京・日本青年館
新人王2氏を表彰
囲碁・村川七段、将棋・佐藤六段
囲碁第36期新人王戦で初優勝した村川大介七段(20)と将棋第42期新人王戦で2度目の優勝を果たした佐藤天彦六段(23)の表彰式が12月5日、東京都新宿区の日本青年館でおこなわれました(記事を読む)。
第42期将棋新人王に佐藤六段
豊島六段下し2度目
第42期将棋新人王戦決勝第3局。終局後の検討をする優勝した佐藤天彦六段(左)と豊島将之六段(右)。奥右は小木曽陽司赤旗編集局長=10月24日、東京都渋谷区の将棋会館 |
豊島将之六段(21)が先勝、佐藤天彦六段(23)が追いつき1勝1敗で迎えた第42期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝3番勝負第3局は10月24日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、佐藤六段が午後5時33分、100手で勝ち、対戦成績を2勝1敗とし2度目の新人王を獲得しました。
佐藤六段は1988年1月16日生まれ、福岡県出身。中田功七段門下。06年10月に四段プロデビュー、08年の第39期新人王戦で初優勝、11年六段昇段。六段昇段により今期が最後の出場でしたが、優勝で新人王戦を"卒業"することになりました。
佐藤六段の話 きびしいたたかいだったのでうれしい。最後の新人王戦出場をいい形で終えることができた。前回新人王をとってから大きな活躍ができなかったが、これから頑張りたい。
(第1局の記事を読む)
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(トーナメント表)
第36期囲碁新人王に村川七段
安斎六段に2連勝
第36期囲碁新人王戦決勝第2局。対局する村川大介七段(左)と安斎伸彰六段(右)。奥左端は立会人の大矢浩一九段と、奥右端は小木曽陽司赤旗編集局長=26日、東京都千代田区の日本棋院 |
村川大介七段(20)の先勝で迎えた第36期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝3番勝負第2局は9月26日、東京・市ケ谷の日本棋院でおこなわれ、午後5時58分、245手までで村川七段が安斎伸彰六段(26)を破り、2連勝で第36代の新人王に輝きました。段位の規定で今期最後のチャンスをものにしました。
関西棋院所属棋士の優勝は、1993年第18期の結城聡現天元以来、18年ぶり3人目。
村川七段は1990年12月14日生まれ、兵庫県出身。森山直棋九段門下。02年11月、11歳10カ月の関西棋院最年少で入段。昨年の関西棋院第一位決定戦で結城聡天元を破ってタイトルを奪取し、11月に五段から七段に昇段しました。
村川七段の話 午前中は打ちにくく、午後白18を動き出してからも成果が得られそうもなく、苦しかった。上辺で白が生きたあたりからはやれるかなと思った。
最後のチャンスなので力が入った。(トーナメントを通じて)3~4回負けそうな碁もあったが、結果が出せてよかった。
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(トーナメント表)
■日曜版には多彩な企画 実力認定テストも■
若手プロ棋士がしのぎを削るフレッシュな棋戦、「囲碁新人王戦」、「将棋新人王戦」から、熱戦の見どころ、勝負どころを紹介しています。
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新人王2氏を表彰
将棋41期 阿部四段 囲碁35期 白石三段
新人王の表彰を受ける囲碁の白石勇一三段(左)と、将棋の阿部健治郎四段=17日、東京・日本青年館 |
将棋第41期新人王戦で優勝した阿部健治郎四段(21)と囲碁第35期新人王戦で優勝した白石勇一三段(26)の表彰式が2010年12月17日、東京都の日本青年館で行われました。
小木曽陽司赤旗編集局長は、両新人王の今期の活躍ぶりを紹介し「他のタイトル戦でもますますの活躍を」とあいさつし、優勝カップを贈りました。
米長邦雄日本将棋連盟会長、大竹英雄日本棋院理事長、今村俊也関西棋院常務理事がそれぞれあいさつし、両新人王に賞状、賞金目録を贈りました。
阿部新人王は「決勝3番勝負で精神的にも鍛えられました。歴代の新人王に負けないよう日々精進していきます」。白石新人王は「トップ棋士はまだまだ雲の上の存在ですが、これまで以上に努力して巻き返していきたい」と謝辞をのべました。
第41期将棋新人王に阿部四段
加來赤旗名人及ばず
1勝1敗で迎えた第41期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝3番勝負第3局は10月22日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後5時33分、91手まで先手の阿部健治郎四段(21)がアマチュアの加來博洋赤旗名人(29)を破り、2勝1敗で新人王に輝きました。阿部四段は、プロとして「負けられない」というプレッシャーのかかるなか、底力を発揮しました。
阿部四段は山形県酒田市出身、西村一義九段門下。昨年10月に四段、プロデビューしたばかりで棋戦初優勝を果たしました。
今期の成績は本局の勝利で22勝4敗(0・846)となり、勝率ランキング第1位。生涯勝率も27勝7敗(0・794)。
阿部四段の話 (きょうの対局は)きわどかった。気が付いたら勝っていた感じです。これほどプレッシャーがかかる将棋はこれからもないかもしれない。新人王はうれしいですが、まだ実感がありません
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(「将棋第41期新人王戦・ベスト16出そろう」記事を読む)
第35期囲碁新人王に白石三段
三谷六段に逆転
三谷哲也六段(25)と白石勇一三段(26)の対決で最終局にもつれこんだ第35期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝3番勝負は10月1日、東京都千代田区の日本棋院で第3局がおこなわれ、午後5時57分、199手で白石三段が黒番中押し勝ちしました。白石三段は1敗後の2連勝の逆転優勝で新人王に輝きました。
白石三段は神奈川出身、26歳。岩田一八段門下。05年入段、10年三段。年齢制限で今期が新人王戦最後の出場で、ラストチャンスをものにし、公式棋戦初優勝を果たしました。
白石三段の話 これまで新人王戦で活躍できませんでしたが、最後の年に優勝できて運がよかった。
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(「囲碁第35期新人王戦・17歳・金沢8強入り」記事を読む)
09年囲碁新人王に李沂修七段
09年将棋新人王に広瀬章人五段
2009年の将棋と囲碁の新人王戦(しんぶん赤旗主催)の優勝者が決まりました。将棋は第40期新人王に広瀬章人五段。囲碁は第34期新人王に李沂修(り・いしゅう)七段です。
表彰式は12月18日、東京・神宮外苑の日本青年館で行われました(記事を読む)。
将棋
広瀬章人五段が中村太地四段に連勝
将棋の若手最強棋士・新人王の座を争う第40期将棋新人王戦決勝3番勝負の第2局が10月13日、東京・将棋会館でおこなわれ、広瀬章人(あきひと)五段(22)が中村太地四段(21)に勝ち対戦成績2勝0敗で優勝し、初の新人王となりました。
広瀬新人王の話 歴代の新人王はタイトル保持者になっているので、私もぜひと思っていました。取れて安心しました。
広瀬五段は東京都江東区出身。勝浦修九段門下、2005年にプロ棋士となり、07年五段に昇段。穴熊戦法のスペシャリストとして知られ、形勢の悪い勝負も終盤で逆転勝ちに持ち込むなど、切れ味の鋭い将棋を指すことで定評があります。今期順位戦(C級1組在籍)でも勝ち星を重ね、昇級候補の1人です。
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■囲碁
李沂修七段が三谷哲也五段を下す
囲碁の第34期新人王戦決勝3番勝負第2局が9月25日、東京都千代田区の日本棋院本院で行われ、李沂修(り・いしゅう)七段(21)が三谷哲也五段(24)に勝ち対戦成績2勝0敗で優勝し、初の新人王となりました。
李七段の話 今年七段になり、新人王戦は今回が最後のチャンスだったので、何とか運良く勝てて良かったです。
李七段は台湾出身、2005年入段、潘善琪七段門。今年2月に四段から五段に昇段、さらに3月には棋聖リーグ入りを決めて一気に七段に昇段しました。台湾出身棋士の新人王獲得は王立誠九段、張栩名人に続く3人目・3度目です。
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(第1局の記事を読む)
08年新人王を表彰
将棋39期 佐藤天彦四段
囲碁33期 内田修平二段
将棋第三十九期新人王戦で優勝した佐藤天彦(さとう・あまひこ)四段(20)と囲碁第三十三期新人王戦で優勝した内田修平(うちだ・しゅうへい)二段(19)の表彰式が五日、東京・神宮外苑の日本青年館で行われました(記事を読む)。
■囲碁
第33期新人王に内田二段
河四段下し初優勝
内田修平二段(19)が河英一(はよんいる)四段(23)に先勝して迎えた、囲碁の第33期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝3番勝負第2局が9月22日、東京都千代田区の日本棋院本院で行われ、内田二段が勝ち、対戦成績2勝0敗で新人王となりました。
内田二段は山梨県出身、2006年入段、07年二段。大淵盛人九段門。入段当初から高い評価で将来有望と注目されてきました。二段での新人王獲得は歴代新人王の中で最も低段での獲得です。
内田二段の話 いまは優勝してほっとしています。今後、世界戦で勝てる棋士になることを目標に頑張ります。
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(決勝3番勝負第1局の記事を読む)
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■将棋
第39期新人王に佐藤四段
星野三段を下す
将棋の若手最強棋士・新人王の座を争う第39期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝3番勝負の第2局は9月25日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で行われ、先手の佐藤天彦四段(20)が第1局に続いて星野良生(よしたか)三段(20)に熱戦の末勝って対戦成績2勝0敗で優勝し、初の新人王となりました。
佐藤四段は今期新人王戦トーナメントで前期新人王の村山慈明五段ら並みいる強豪を倒して初の決勝進出をし初タイトルを獲得しました。
佐藤新人王の話 まだコメントはわいてきませんが、一局一局大事に指していて気がついたら優勝していた感じです。
略歴 福岡県出身。中田功七段門下、2006年四段。
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■07年新人王 囲碁・井山裕太七段、将棋・村山慈明四段
囲碁第32期新人王戦U―25で優勝した井山裕太(いやま・ゆうた)七段(18)と将棋第38期新人王戦U―26で優勝した村山慈明(むらやま・やすあき)四段(23)の表彰式が12月7日、東京・神宮外苑の日本青年館で行われました。
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囲碁新人王 井山七段が望月六段下し初優勝
第32期囲碁新人王戦U―25(しんぶん赤旗主催)は、井山裕太七段(18)が望月研一六段(24)を下し初優勝しました(記事を読む)。決勝三番勝負は、第1局が9月10日に大阪市の日本棋院関西総本部で(記事を読む)、第2局が17日、東京の日本棋院本院でおこなわれ、井山七段が2勝0敗で新人王となりました。
井山七段は準決勝で瀬戸大樹六段(23)に勝って決勝に2期ぶり2回目の進出。望月六段は張豊猷七段(25)に白番中押し勝ちし初めて決勝に進みました。
井山七段の話 白84の攻めは見ていませんでした。難しいと思いました。実戦のように右辺を取れれば大きい。軽率な手が多くて、勝てたのは幸運でした。
【井山裕太(いやま・ゆうた)七段】大阪出身。石井邦生九段門下、2002年入段、07年、第32期棋聖戦で史上最年少リーグ入り。
将棋新人王 村山四段が中村四段下し初優勝
第38期将棋新人王戦U―26(しんぶん赤旗主催)は、村山慈明(やすあき)四段(23)が中村亮介四段(22)に連勝し初優勝しました(記事を読む)。
決勝三番勝負第一局が10月4日(記事を読む)、第二局は12日、東京・将棋会館でおこなわれ、村山四段が2勝0敗で初の新人王となりました。
村山四段は準々決勝では前期新人王戦で準優勝した同門の兄弟子、横山泰明四段を下しています。準決勝で、奨励会の加来博洋三段を破っての決勝進出となりました。
中村四段は準決勝で片上大輔五段に逆転勝ちして決勝に進出しました。相手の片上五段には前期準々決勝で敗れており、雪辱を果たした形です。妹の中村桃子女流2級が今月、女流棋士としてデビューし、村田智弘五段・智穂女流初段以来二組目となる兄妹棋士誕生と話題になりました。
村山四段の話 中盤では大変難しいとおもっていましたが、相手の角をそっぽに追いやって良くなりました。
【村山慈明(むらやま・やすあき)四段】東京都出身。桜井昇八段門下、2003年10月四段。
■06年新人王 囲碁・松本武久六六段、将棋・糸谷哲郎四段
しんぶん赤旗主催の第三十七期将棋新人王戦U―26で優勝した糸谷哲郎(いとだに・てつろう)新人王・四段と第三十一期囲碁新人王戦U―25で優勝した松本武久(まつもと・たけひさ)新人王・六段の表彰式が四日、東京・神宮外苑の日本青年館でおこなわれました。
囲碁新人王 松本六段が黄七段下し初優勝
囲碁の第31期新人王戦U―25(しんぶん赤旗主催)決勝3番勝負第3局が10月4日、東京都千代田区の日本棋院本院で行われました。黄翊祖(こう・いそ)七段(19)と松本武久六段(26)が1勝1敗で迎えた第3局は、松本六段が勝ち、対戦成績2勝1敗で初の新人王のタイトルを獲得しました。
松本六段は長崎出身、趙治勲十段門下。1997年入段、2003年六段。棋戦優勝は今回が初めてです。第3局では乱戦を得意とする碁風通りに序盤から積極的に仕掛けて局面をリードし勝利しました。(第1局の記事を読む)(第2局の記事を読む)
松本六段の話 最近成績の良くない時期が続いていました。こういうタイトルには縁がないんじゃないかと思っていたので、今回結果を出せてうれしいです。
将棋新人王に18歳糸谷四段、プロ半年で栄冠
将棋の若手最強棋士・新人王の座を争う第37期将棋新人王戦U―26(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負の第2局は10月12日、大阪・関西将棋会館でおこなわれ、後手の糸谷哲郎四段(18)が第1局(記事を読む)に続いて横山泰明四段(25)に190手の長手数の末勝って優勝し、初の新人王となりました。
糸谷四段は今期新人王戦トーナメントの途中で四段に昇段、持ち味の力将棋で、プロ入り半年で早くも初めてのタイトルを獲得しました。
10月5日に18歳の誕生日を迎えた糸谷四段の優勝は、1987年に17歳〇カ月で新人王になった森内俊之四段(現名人・棋王)に次ぐ2番目の年少記録です。3番目の羽生善治三冠王の18歳1カ月より1カ月年少の記録です。
糸谷新人王の話 とりあえず終わってほっとしています。長い将棋だったので。(年少記録2位は)歴史に名を残せたことはうれしい。
略歴 広島市出身。1998年、6級で森信雄六段門。2006年4月、四段昇段。
■05年新人王 囲碁・金秀俊七段 、将棋・渡辺竜王
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