2024年12月20日(金)
否認で検察の何守る
元検事正の性的暴行巡り仁比氏
参院法務委
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日本共産党の仁比聡平議員は17日の参院法務委員会で、元大阪地検検事正が準強制性交罪に問われている裁判で、被害者の女性検事が心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され休職を余儀なくされながら6年も沈黙を強いられてきた問題をただしました。
仁比氏は「被害者の安全を守り保護することが第一」だと指摘し「検察官や検察庁は本来組織としてその要の役割を果たすべきではないか」と質問。法務省の森本宏刑事局長は「被害者の安全を守り保護することは重要」だとした上で事件は「極めて遺憾」とし「綱紀の保持を徹底するよう指示した」と答えました。
裁判で元検事正は、客観的行為を認め「争わない」としていましたが「同意はあったと思っていた」と一転否認しています。被害女性検事は、どのように主張すれば無罪判決を得やすいかを熟知した元検察トップが主張を二転三転させて被害者を翻弄(ほんろう)し、世にまん延する「同意があったと思っていた」との姑息(こそく)な主張で無罪を争っていると批判。「今まさに性犯罪被害で苦しんでいる方をどれほどの恐怖や絶望に陥れ、被害申告をすることを恐れさせているか、性犯罪の撲滅を阻害し、むしろ助長させる」と訴えています。
仁比氏はこの訴えを示し、元検事正が一転否認したのは「検察を守るため」だなどとしているが、「被害者の尊厳を横に置いて、検察は一体何を守ろうとしているのかというのが国民の検察不信の焦点だ」と批判しました。