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2024年9月12日(木)

総裁選 きょう告示

自民行き詰まり深刻

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(写真)裏金自民党政治と戦争できる国づくりを終わらせようと声を上げる人たち=8月19日、衆院第2議員会館前

 自民党総裁選が12日告示されます。岸田文雄首相が退陣を表明したもと、過去最多の9人が出馬を表明。候補者が乱立し、内輪の争いを繰り広げています。しかし、どの候補も国民の政治不信の大本にある自民党政治そのものを切り替える展望は示していません。総裁選自体が自民党の深刻な行き詰まりを示しています。

 総裁選では、国民の厳しい批判に追い詰められた候補者が「選択的夫婦別姓の実現」「政策活動費の廃止」などと主張する場面も生まれています。これまで自民党が強固に反対していたはずの政策を何の反省もなく、取り入れる無節操ぶりです。

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(写真)五野井郁夫教授

 高千穂大学の五野井郁夫教授(政治学)は、政権の要職にあった人物が総裁選で突然、政策変更を訴えていることについて「ビックリだ」としながらも、「自民党の中では政策に差異がない。だから、野党の政策を取り入れることで他候補との差異を際立たせようということだ」と解説。「ただ、自民党は総裁選の公約を必ずしも守りません。やはり自民党ではダメだというのを過去の歴史から学ぶ必要がある」と話します。

 一方、総裁選に名乗りを上げる候補者は、みな安倍・菅・岸田と続いた自民党の政治路線を継承・発展させてきました。総裁選では、候補者の中からは「非核三原則の見直し」「憲法9条への自衛隊明記」など軍事大国化の促進や、「解雇規制の緩和」「残業時間の規制緩和」など貧困と格差を拡大させた新自由主義のさらなる推進の声が上がるなど、悪政のさらなる競い合いまで生まれています。

 「総裁選は改憲を含め、戦後の日本が積み上げた民主主義を壊す風潮と、新自由主義的な政策にドライブ(加速)をかける風潮が見られる」と五野井氏。「総裁選のご祝儀相場があるうちに解散・総選挙へという戦略だろうが、有権者が雰囲気に流されないことが大事だ」と警鐘を鳴らします。

 日本共産党の小池晃書記局長は10日の会見で「誰が選ばれるにせよ、政治の抜本的転換が必要だ。自民党政治をもとから変えるためには、いよいよ日本共産党の躍進が必要な状況だ」と訴えました。


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