2024年8月11日(日)
3閣僚が政治資金パーティー
「法に基づく」居直り
鈴木俊一財務相や武見敬三厚生労働相ら岸田政権の複数の閣僚がこの間、政治資金パーティーを開催していることが分かりました。自民党派閥の政治資金パーティー収入を巡る裏金事件を受け、岸田文雄首相は在任中の自身のパーティー開催を「自粛」すると表明しましたが、開催した閣僚からは「背に腹は代えられない」(武見氏)などと開き直る声まで出ています。
鈴木氏は8日の記者会見で、先週末にパーティーを開いたと認めました。参加者は約250人で、大規模パーティーの自粛を定める大臣規範には抵触しておらず、「違法でも脱法でもない。今後も抑制的に進めていく」などと引き続き開催する姿勢を示しました。
武見氏は7月29日に開催。今月2日の記者会見で「事務所の金庫は7月中旬で空になるところだったので、現行法に基づいて開催した」などと正当化しました。
松本剛明総務相は3日に地元の兵庫県姫路市で開催したと『週刊文春』が報道。8日の会見では開催の事実を明らかにせず、「法令に基づき報告する」「必要な経費を確保するため、法令に基づき大臣規範に従ってパーティーの開催含めて活動を行う」などと強弁しました。
形を変えた事実上の企業・団体献金である政治資金パーティー券収入が官庁を所管する閣僚に流れること自体、政治や行政をゆがめる温床となります。パーティー券購入を含む企業・団体献金の全面禁止は避けられない課題であり、岸田政権の姿勢が問われます。